さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

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Lyrics&訳

Deck the hall with boughs of holly

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

'Tis the season to be jolly

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

Don we now our gay apparel

Fa, la, la, la, la, la, la, la!

Troll the ancient yuletide carol

Fa, la, la, la, la, la, la, la!

 

お部屋をヒイラギで飾りましょう

ラララララン ラランランラン

とっても楽しい素敵な季節

ラララララン ラランランラン

みんなで素敵な晴れ着を纏って

ラララン ラララン ランランラン

昔に倣って歌いましょう

ラララララン ラランランラン

 

See the blazing yule before us

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

Strike the harp and join the chorus

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

Follow me in merry measure

Fa, la, la, la, la, la, la, la!

While I tell of yuletide treasure

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

 

煌めくこの日をごらんなさい

ラララララン ラランランラン

ハープで皆と歌いましょう

ラララララン ラランランラン

私が指揮を執りますからね

ラララン ラララン ランランラン

こうしてこの日を喜びましょう

 

Fast away the old year passes

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

Hail the new, ye lads and lasses

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

Sing ye joyous all together

Fa, la, la, la, la, la, la, la!

Heedless of the wind and weather

Fa, la, la, la, la, la, la, la, la!

 

今年もすぐに終わりがきますよ

ラララララン ラランランラン

一人一人、新しい年を迎えましょう

ラララララン ラランランラン

さあさ、楽しく皆で歌いますよ

ラララン ラララン ランランラン

子供は風の子、元気にね

ラララララン ラランランラン

 

この曲について

 クリスマスを歌う…というより、クリスマスの伝統を歌った歌と言った方が正しいかもしれませんね。昔からのクリスマスに行うことを、歌いながら楽しくやりましょうという姿が見えると思います。

 

 歌なので、細かい描写は人それぞれだと思いますが、不思議とこの曲は訳す前から先生と子供達のイメージが有りました。その為、とりあえず歌い手は先生風にして書き出してみたのですが、内容に案外合っていた気がします。お母さんと子供達のようなイメージもいいですね。

 

 さて、この曲は16世紀からある讃美歌を原曲としており、1862年に現在のタイトルと歌詞が付けられたようです。と言っても、歌詞はいろいろ違うバージョンが存在しており、どれが正解と言うのも無いようです。今回は調べてみて最も多かったタイプの物を採用しました。
 なお、この曲は邦題では「ひいらぎかざろう」と呼ばれています。

 

 この歌詞のバージョンでは、最近ではペンタトニックス Pentatonix が歌っていますね。(もはや、Pentatnox のクリスマスキャロルの方も伝統になりつつある気が……)

[OFFICIAL VIDEO] Deck The Halls - Pentatonix
 

 また、この曲は glee のクリスマスアルバムにて Deck The Rooftop というタイトルで、オリジナルアレンジされた曲として収録されています。より賑やかな雰囲気が強調された、とても楽しい曲になっています。

Glee - Deck the Rooftop

訳、言葉について

 古い曲だけあって、見慣れない言葉が沢山ありますね。

 

 holly は、セイヨウヒイラギのことです。邦題はここから取ったのでしょうね。

 

 ’Tis は、It is を略した表現です。

 

 Don は「服を着る」という意味になるそうです。反対に、「服を脱ぐ」は Doff と言うようです。

 

 yuletide はヤドリギのことですが、クリスマスそのものを指す言葉としても使えるそうです。また、yule はこの言葉の略称のようです。

 

 measure は、普通に使えば「(長さなどを)計る」という意味ですが、そこから派生して音楽の拍の長さを計る……即ち「拍子を取る」という意味でも使えます。更にそこから派生したのか、詩的な表現として「指揮を執る」という意味でも使えるそうです。

 

 lad は「少年」、lass は「少女」を意味する言葉だそうです。その為 lads and lasses は「少年少女たち」となります。 

Winter Wonderland / Richard Himber 他多数

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Lyrics&訳

Sleigh bells ring, are you listening?

In the lane, snow is glistening

A beautiful sight,

We're happy tonight

Walking in a winter wonderland

 

ソリの鈴の音が聴こえるかい?

道は雪で煌めいているよ

素晴らしい景色に

これだけ幸せな今宵

さあ、夢の銀世界を歩こうじゃないか

 

Gone away, is the blue bird

Here to stay, is the new bird

He sings a love song,

As we go along

Walking in a winter wonderland

 

青い鳥は行ってしまったわ

でもほら、新しい鳥がやってきた

愛の歌をさえずってくれる

私たちがずっと一緒にねって

さあ、夢の銀世界を歩きましょう

 

In the meadow we can build a snowman

And pretend that he is Parson Brown

He'll say are you married, we'll say no man

But you can do the job when you're in town

 

これだけ積もったら雪だるまが作れるね

そうしたら彼はさしずめナントカ牧師ってところかな

そうね。彼に御夫婦ですかって訊かれたら「違うわ」って言うけど

「でも今度お仕事お願いね。あなたが街に居るうちに」なんてね

 

Later on, we'll conspire

As we dream by the fire

To face unafraid

The plans that we've made

Walking in a winter wonderland

 

その後で、一緒に話しましょう

暖炉の傍で、二人のこれからを

もう恐れることはないね

僕らの望んだ時が来たことに

さあ、夢の銀世界を抜けて帰ろう

 

Sleigh bells ringing, are you listening?

In the lane, snow is glistening

A beautiful sight, we're happy tonight

Walking in a winter wonderland

 

ソリの鈴の音が聴こえてる?

道は雪で煌めいているわ

素晴らしい眺め

幸せな夜

さあ、夢の銀世界を歩きましょう

 

Gone away, is the blue bird

Here to stay, is the new bird

He sings a love a song

As we go along

Walking in a winter wonderland

 

青い鳥は去ってしまったね

でもほら、新しい鳥ならここにいる

愛の調べをさえずって

僕たちを祝福しているよ

さあ、夢の銀世界を歩いて帰ろう

 

In the meadow we can build a snowman

And pretend that he's a circus clown

We'll have lots of fun with Mr. Snowman

Until the other kiddies knock him down

 

雪だるまの為にあるような雪原よ

そうね、ピエロみたいに作ってみようかしら

いいね。彼と一緒なら楽しいだろうね

子供が壊しちゃっても、また二人きりになれるしね

 

When it snows, ain't it thrilling

Though your nose, gets a chilling

We'll frolic and play

The Eskimo way

Walking in a winter wonderland

Walking in a winter wonderland

 

雪が降っても、ちっとも怖くないよ

あなたの鼻が凍えちゃってもね

はしゃいじゃおうよ

なんだかエスキモーみたいね

夢の銀世界の歩きながら

夢の銀世界を二人並んで

 

この曲について

 バカップルの歌ですね。そうとしか形容のしようがありません。「見てごらん、雪だよハニー」「ほんと、何て素敵なのダーリン」とアハハウフフしている、そんな曲です。

 

 もう何というか、当時の時代背景は良く解かりませんが、少なくとも今聴く限りではのーてんきなラブソングにしか聞こえません(笑)。歌っているのは一面の銀世界ですが、それが丸ごと二人だけの世界になっていて、もはや周りなんか見えちゃいません。それぐらい、盛り上がっている二人が描かれています。なんせ、その辺にいる鳥たちをして、自分達を祝福するラブソングを歌ってくれていると思っている訳ですから、ホントおめでたい二人ですね。

 

 まさかいい歳した大人が「よし、雪だるまを作ろう」も無いもんですが、しかもその雪だるまを牧師さんに見立てて、「あなたが溶けて無くならないうちに、私たち結ばれちゃうかもでーす♪」と来たもんで、まあ、死んでしまえばいいんじゃないかと思います。子供達に雪だるまを蹴り倒されると同時に、この人たちも一度蹴り飛ばされた方がいいんじゃないですかね。

 

 しかし流石というかなんというか、昔ながらの曲だけあって、やっぱり韻は拘って踏まれているように思えますね。曲から見えるシチュエーションは、現在においてはちょっとアレな気もしますが、古き良き時代を思い起こさせる曲では無いかなと思います。 

 

 さて、この曲は1934年に作られた曲のようです。ウィンターソングの定番中の定番で、歌ったアーティストも数知れません。日本でも毎年クリスマスの時期になると何かしら何処かしらで流れているので、多分聴いたことが無い人を探す方が難しいのではないかなと思います。ただ、実際は内容の通り、クリスマスに限らない冬の歌ですね。

 

 一応、最初のレコーディングはリチャード・ヒンバーとホテル・リッツカートン・オーケストラ(Richard Himber and Hotel Ritz-Carlton Orchestra)という方によるものらしいです。YouTubeにもありました。

 


Richard Himber and Hotel Ritz-Carlton Orchestra - Winter Wonderland

 

 また、以前Little Dummer Boyの時にPentatonixを紹介しましたが、彼らも歌っていますので、こちらもご紹介(Don't Worry Be Happyとのマッシュアップです)

 


[Official Video] Winter Wonderland/Don’t Worry Be Happy - Pentatonix (ft Tori Kelly)

 

 しかしそれにしても・・・これから、毎年この曲を聴く度に、ハイテンションで手の付けられないカップルのイメージがちらつきそうです・・・

 

訳、言葉について

 雪だるまの見立てのところで、Parson Brownという名前が出てきます。直訳すると、ブラウン牧師ですが、このブラウンというのは単なる名前ではなく、日本で言うところの名無しの権兵衛の「権兵衛」に近いニュアンスをもった言葉らしいです。つまり、「名前は解からないけど、とにかく牧師さん」という時に使われていたそうです。(今となっては大分時代遅れの言葉らしいですが)

 

 また、同じく雪だるまのシーンのclownは、crown(冠)と混同しがちですが、こちらはピエロの事です。英語にもpierrotという単語は有りますが、日本で言うところのピエロを指す場合、このclownが使われることが一般的のようです。

 

 雪だるまのシーンの解説ばかり続きますが、雪だるまが壊される描写Until the other kiddies knock him downは、歌詞によってはUntil the other kiddies knock them downとしている場合もあります。つまり、雪だるまが複数あるということになりますね。しかし、ただでさえいい歳こいた大人二人だけで雪だるまを作るというのもワンダー過ぎるのに、これまた飽きもせずに何個も雪だるまを作っているとなると、最早ホラーです。せめて一つで有って欲しいという願いを込めて、himの方でご紹介しました。

Little Drummer Boy / Pentatonix 他

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Lyrics&訳

Come they told me, pa rum pum pum pum

A new born King to see, pa rum pum pum pum

Our finest gifts we bring, pa rum pum pum pum

To lay before the King, pa rum pum pum pum,

rum pum pum pum, rum pum pum pum,

 

みんなが教えてくれたのです

新しい王の誕生だって

とっても素敵な贈り物が

御子さまの許に並ぶのです

タンタカタン タンタカタン

 

So to honor Him, pa rum pum pum pum,

When we come.

 

この御方を讃えようと

みんなここに集まったのです

 

Little Baby, pa rum pum pum pum

I am a poor boy too, pa rum pum pum pum

I have no gift to bring, pa rum pum pum pum

That's fit to give the King, pa rum pum pum pum,

rum pum pum pum, rum pum pum pum,

 

可愛い御子さま、お聞き下さい

僕はお金が無いのです

捧げる品もございません

何かないかと考えました

タンタカタン タンタカタン

 

Shall I play for you, pa rum pum pum pum,

On my drum?

 

そこで一曲よろしいでしょうか

太鼓を叩こうと思うのです

 

Mary nodded, pa rum pum pum pum

The ox and lamb kept time, pa rum pum pum pum

I played my drum for Him, pa rum pum pum pum

I played my best for Him, pa rum pum pum pum,

rum pum pum pum, rum pum pum pum,

 

マリア様は頷かれました

ウシとヒツジも聴いてくれます

僕は太鼓を叩きました

一生懸命、御子さまの為に

タンタカタン タンタカタン

 

Then He smiled at me, pa rum pum pum pum

Me and my drum.

 

すると御子さまは笑われました

僕と太鼓に微笑まれたのです

 

この曲について

 もうすぐクリスマスなので、それにちなんだ曲を選んでみました。小さな少年が、キリストの誕生を讃えようとやってきたのはいいのですが、周りは素敵な贈り物を用意している中、彼は貧乏でお祝いに相応しいものを何一つ用意できずに悩みます。しかし、太鼓の演奏は得意だったので、せめてそれを聴いて貰おうと頑張り、そしてそれが功を奏するというお話です。良い話ですねぇ。また、そんな彼にチャンスを与えてくれたマリア様も粋だなぁと思います。(聖母様に粋なんて表現も無いですが・・・)

 

 周囲と同じことができなければならないということは無く、またオール・オア・ナッシングで考えるのではなく、せめてどこまでなら出来るのかという点をまずちゃんと考えて、その自分が出来ることに対して全力を尽くしさえすれば、道は必ず開ける……という教訓が含まれていると思います。このスピリッツは、アメリカ人に良く好まれる考え方のような気がします。こういう、とても前向きな考え方っていいですね。

 

 さて、この曲はアメリカの作曲家、Katherine Davis(キャサリン・デイビス)によって、1941年に書かれた曲のようで、当時のタイトルはCarol of the Drumだったそうです。曲調と歌詞から、てっきりかなり古くから伝わる伝統的な曲なのかなと思ったら、意外に昭和なんですね。


 クリスマスにこの曲が流れてピンとくる日本人は少ないかもしれませんが、アメリカではとてもポピュラーなクリスマスソングで、色々なアーティストが歌っています。なんせ、キリストの誕生したその時を歌った歌ですので。ただ日本でも、2014年にPentatonixがこの曲を歌ったことで多少認知度が上がったかもしれませんね。

 


[Official Video] Little Drummer Boy - Pentatonix

 

 また、ドラマ中では未発表となっておりますが、gleeのクリスマスアルバムVol2にて、アーティがこの曲を歌っています。もし本編中で使われるとしたらどんなシーンで使われていたのでしょうね。

 


Little Drummer Boy (Glee Cast Version)

 

訳、言葉について

 Kingは通常は王ですが、この場合「国王」ではなく、人類の王、つまり神様と同義で捉えられるのでしょうね。ただ、実際はこのKingはまだ生まれたばかりの赤子である為、この赤子にどういう言葉を当てこもうかという所にエラい時間がかかってしまいました。最終的に御子(みこ)としましたが、この曲の主人公自体子供なので、子供が御子と呼称するのも何か変な気がして、それでちょっとたどたどしく、御子さまとしてみました。(御子に様は普通つけないかとは思いますが)

 

 pa, rum pum pum pum は、太鼓を叩くときの擬音のようですね。ただ、歌詞の原文に対して、忠実に訳詞にもこの音を入れるとあまりにもアレだったので、入れる個所は控えめにしておきました。

プロフィール

笹森茂樹

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