さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

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Love Is Not Like This / California Dreams

Love Is Not Like This / California Dreams

 

Lyrics&訳

Lying on the telephone

Drive away then turn back home

Always go but never stay alone

 

電話の口ではつい誤魔化して

車でどっかへ行っちゃ戻って来ちゃ

いつもそんなだ。孤独じゃないけど

 

Wish the pain could end tonight

No one's wrong and no one's right

Oh, tell me we won't fight again

 

今夜で全部忘れたいもんだ

誰が良いとか悪いとかじゃないだろ

なあ、もうケンカは無しって言ってくれよ


Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛って違うんだな

思ってたのと違うもんだな、全く

ラジオで聴くような風には行かねぇのな

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

難しいね、愛ってのは

上手くなんて出来ねぇ。無理無理

よく出来たお話みたいには行かねぇんだ

 

Say goodbye

Say hello

We are on and off and up and down and hot and cold


あばよ、なんて言ったり

よお、なんて言ったり

気持ち入ったり切れたり、上がったり下がったり、熱くなったり冷めたり。そんなんばっかだ

 

Could this be the way we end

Should I listen to my friends

Have we gone too far to ever mend it

 

これで終わりにした方がいいか?

ダチの皆に聴いてみた方がいいか?

なんとかしようとし過ぎてないか?

 

Sadness in the place of love

Madness in a boxing glove

Oh, is this what romance is made of

 

愛の代わりに悲しみが

拳の中には憎しみが

おい、こんなんがロマンスってやつなのか?

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってどうしてこうなるんだ

なんで進まねぇんだ。いつもいつも

ドラマみたいに上手く行ったりしねぇんだ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってのは厄介なもんだな

思ってたのと全然違ぇや

よく出来たお話みたくはならねぇな

 

Say goodbye

Say hello

We are on and off and up and down and hot and cold

 

別れようって言って

やっぱやり直そうって言って

気分がONしてOFFして、上がって下がって、燃えて冷めて。繰り返してばっかだ

 

Look into each other's heart

Wondering what we'll find there

When does improvising start

All we do is stand and stare

Justifying points of view

With rationalizing

What is false and what is true

Whoa

 

お互い理解し合おうとして

何を思ってるのか分からなくなって

とりあえず何か始めようとしても

ただ立って見つめ合うしかできなくて

自分をただ正当化して

都合よく考えて

これは違う、これは正しいって

あーあ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってそんなんじゃねぇ

そんなんじゃ済まねぇ。ダメだダメだ

キレイごとじゃ済まねぇんだ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってのは違うんだ

想像してたのとは違うんだ

作られたお話みたくはならねぇんだ

 

この曲について

 テレビやラジオから聴こえてくる恋愛話。そんなのを聴いて自分の恋愛を思い描いてた主人公が、いざ自分に恋人が出来てみると、全く思うようにいかない。ケンカしたり仲直りしたり、ノリが良かったり悪かったり、機嫌が良かったりイライラしてたりと、お互いの気持ちの温度差に振り回される様子を歌った曲のようです。

 

 出だしの Lying on the telephone からして、既に恋愛のキレイじゃない部分が如実に表れています。やっぱり、とりあえず機嫌を損ねたくなかったり、後ろめたいことがあったり、そうでなくても、正直に話すと却って誤解が生まれそうだったり……多分、ここで言うウソとは、そんな物だと思われます。

 

 そして、その後ではどうも既に何度もケンカをしている様子が見えてきます。主人公はケンカなんてしたくないと思っているようですが、でもそうなっちゃうんでしょうねぇ。

 

 そんな自分の恋愛のギクシャクした部分を目の当たりにし、恋愛って自分が思っていたよりずっと難しくて、どこかで聴いたようなご都合主義のお話みたくは行かないものだなぁと痛感している様子を、サビで表現しています。自分の考えてた恋愛ってこういうものだったっけ?という問いかけと、テレビやドラマみたいに上手く行かないものなんだという悟り、この二つの気持ちを込めて「Love is not like this (on the radio)」と言うことになるようです。

 

 さて、この曲は以前Castles on Quicksand の時にもご紹介したドラマ「カリフォルニア・ドリーム(California Dreams) で歌われた一曲です。

 

 ドリームは普通のポップスのバンドですが、作中で依頼主からメタルな雰囲気のバンドが欲しいと言われ、無理矢理そんな雰囲気のコスチュームを纏って歌ったのがこの曲です。なお、この時名乗ったバンド名は「カリフォルニア・ナイトメア(カリフォルニアの悪夢)」(笑)
 曲は別にメタルという訳ではないですが、ドリームの曲の中では最も軽快なノリを持った曲ではないかなと思います。

[ドラマバージョン]

CALIFORNIA DREAMS SEASON ONE - LOVE IS NOT LIKE THIS

 

 この曲もCD収録曲となっているのですが、やはり入手困難なので、せめてYoutubeでお楽しみ頂ければと思います。

[CDバージョン]

California Dreams Love is not like this

 

訳、言葉について

 特に難しい表現は無いかなと思いますが、○○ in the place of △△だけはちょっと分かりづらいですね。「△△の代わりの○○」という意味になるのですが、△△の為の場所に、○○がいるという状態から、そういう意味合いを持ったのかなと思います。

Castles on Quicksand / California Dreams

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Lyrics & 訳

Well, I could love you, baby, but it's a fact
When I get too close you pull right back
Your hands get cold and your eyes get sad
I guess somebody must have hurt you real bad

 

そうね。愛していくことはできたかもね。でもこれが現実

あなたの手を引いて近づきすぎると

あなたの手は冷たく、悲しげな眼をしている

誰か、あなたを苦しめているのが分かった

 

With a nervous laugh, I see you try
To cover the hurt, try to justify
You'd better let go real soon, baby

 

無理に笑おうとしているのが解かる

痛みを隠して、自分を保とうと

でももう肩の力を抜いていいの

 

You can't build castles on quicksand
You can't build bridges on thin air
You can't paper over the cracks of a broken heart
And pretend it's not there (oh, no)

 

流砂の上に城なんか建てられない

虚空の中に橋なんかかけられない

ひび割れた心を覆うことも

何でもない振りをすることだってそう

 

You've gotta let the storm break, baby (yeah)
You've gotta let the rain fall all around
And when the tears run dry, baby, then you can try
To start all over again (start all over again)

 

嵐が全部壊してしまえばいい

雨が全部流してしまえばいい

そして涙が乾けば、立ち直れるわ

また一からやり直せるじゃない

 

Well I could try to push, I could try to shove
There's a great big wall in the way of love
It's time to face the facts and purge your pain
Get those tracks back under your train

 

そう、押しのけることも、突き破ることもできたかもね

この愛に立ちはだかる大きな壁をね

でも今、現実に目を向けて、痛みを取り払う時ね

あなたの往くべき道を取り戻すの

 

I see you run, I see you hide
You're trying to cover what you're feeling inside
Well, I know you like me, baby, but...

 

逃げるあなたも、隠れるあなたも見てる

心の内を隠そうと必死なあなたを

ええ、あなたの気持ちは知ってる。でも……

 

You can't build castles on quicksand
You can't build bridges on thin air
You can't paper over the cracks of a broken heart
And pretend it's not there (oh, no)

 

流砂の上に建つ城が無いように

虚空の中に架かる橋が無いように

傷ついた心の上に被せる物も無い

何でもない振りなんて出来ないの

 

You've gotta let the storm break, baby (yeah)
You've gotta let the rain fall all around
And when the tears run dry, baby, then you can try
To start all over again (start all over again)

 

嵐に全てを壊してもらって

雨に全てを流してもらって

涙が乾く頃には、前を向けるわ

全てを忘れてやり直すの

 

この曲について

 恋人として愛し合っていたい気持ちはあるけれど、それが結局は心の重荷になってしまっていることを悟り、お互いの為にその関係を終わりすることを決意する。そんなシチュエーションを歌った曲だと思います。

 

 主人公は、恋人の関係を続けることも出来たとは思っていますが、それがベストな選択でないことを分かっているようです。自分が相手に近づいた時、そこには決して相手の幸せが無いことに気付いていますね。この時主人公は「誰かがあなたを苦しめている」とは言っていますが、その誰かが恐らく自分であることも解かっていると思われます。お互い好きでは有るけど、好きだけではやっていけないこと、しかし無責任に別れるのも気が引ける……そんな感じの、お互い苦しくなってしまった恋愛模様が見えてくる気がします。

 

 そんな中、無理をしてでも笑おうとしてくれている相手に、もうそんなのはやめにして良いと言います。これは、お互い終わりにしましょうという宣言にも取れますし、主人公が身を引いたと捉えることも出来ますね。いずれにせよ、相手が苦しい気持ちから解放されてもらいたいという想いの言葉でしょう。

 

 相手も頑張ってくれている。しかし、世の中にはどう頑張ってみたところで出来ないことだってある。だから、ここで関係が終わってしまったとしても、それは誰が悪いってわけじゃない。そんな、相手に気を負わせたくない気遣いから生まれた一つの例えが、このCastles on quicksand(流砂の上の城)なのだと思います。

 

 さて、この曲はアメリカのドラマ「カリフォルニア・ドリーム(California Dreams)」の中で歌われた一曲です。カリフォルニア・ドリームは、「フルハウス」に代表されるSitcomと呼ばれるジャンルのドラマで、高校生バンドマンの活躍を描いた青春コメディです。日本でも1995年に当時のNHK教育テレビで放送されておりました。

 この曲は主人公であるマットの妹、ジェニー(役:ヘイディ・ノエル・レンハート – Heidi Noelle Lenhartー)がボーカルを務めたもので、パーティー会場にさせられてしまったマットの家で歌われました。ジェニーの大人っぽい声にさらっとポップな曲調が印象的で、人気が高かった曲のようです。カリフォルニア・ドリームでは多くのオリジナルソングが歌われておりますが、この曲は他アーティストによるカバーもされたことがあるようですね。

 そんなオリジナルソングのうち10曲が1枚のアルバムとしてリリースされており、このCastles on Quicksandもその収録曲の一つです。ただ、なんせ今となってはCDが入手困難な上に、ダウンロード購入も出来ないのが非常に残念です。

 

【ドラマ放映時バージョン】


California Dreams - "Castles On Quicksand"

 

【CD収録バージョン】


Castles on Quicksand CD Version

 

 カリフォルニア・ドリームは、日本では本当に知る人ぞ知るという程度の知名度のドラマですが、当時中学生だった僕の目には、こんなに毎週毎週オリジナルソングを作るなんて、アメリカのドラマって凄いなぁと少なからず衝撃を受けた作品でした。(NHKさん、マジで再放送してください)

 一応、輸入版で第3シーズンまではDVDが手に入るのですが、残念ながら英語字幕機能すらないので、相当英語に堪能でないと見るのが難しい作品となってしまいました。(だからNHKさん、マジで再放送してください)

 

訳、言葉について

 I couldという言葉は、普通に訳すと「私は出来た」になりますが、どうもこの言葉が良く使われるニュアンスとしては「私は~することも出来た」という時に使われる言い回しのようですね。その為、今回は「愛することも出来た(けどしなかった)」とか「壁を押しのけることも出来た(と思うけど敢えてしなかった)」のような言い回しにしてみました。

 

 サビに出てくるPaperですが、よく使われる「紙」の意味の他に「壁紙を貼る」という動詞の意味も持っています。その為、ここでは壊れた心に壁紙を貼る→心の傷を隠すという表現になっています。

 

 またタイトルであるCastle on quicksandですが、これは日本語に全く同じ言葉が存在します。「砂上の楼閣」という言葉で、意味は「すぐに壊れてしまいそうな様子」とか「所詮在り続けることのない物」「実現不可能な物」という意味で使われます。何かの偶然なのか、どちらかがどちらかの言葉を輸入したのか、それともルーツを辿れば同じ語源に行きつくのかは分かりませんが、そういった意味で日本人にもイメージがし易い言葉かもしれませんね。

 ※ただ一般的には、砂上の楼閣を英訳する場合Castles in the airとするそうですが……。

 

 もう一つ、Bridges on thin airのthin airは、直訳すると「薄い空」となりますが

、日本語では「何も無い空中の何処か」即ち「虚空」とするのが最もしっくりくると思います。

プロフィール

笹森茂樹

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