さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

2000~2004年の関連記事一覧

The Anthem / Good Charlotte

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Lyrics&訳

It's a new day, but it all feels old

It's a good life, that's what I'm told

But everything, it all just feels the same

 

新しい日だとさ。どこがだっての

イイ暮らしなんだと。周りが言うには

だが俺に言わせりゃ、「停滞」の一言で片付いちまうな

 

At my high school, it felt more to me

Like a jail cell, a penitentiary

My time spent there only made me see

 

高校生活。余計悪ぃや

まるで牢屋だ。ム所の中のな

まあでも、ここで過ごして見て分かったよ

 

That I don't ever wanna be like you

I don't wanna do the things you do

I'm never gonna hear the words you say

And I don't ever wanna

 

お前みてぇには絶対ぇなりたかねぇ

お前と同じことはやりたくねぇ

お前のいう事は二度と聴きたくねぇ

そうさ絶対ぇゴメンだ

 

I don't ever wanna be you

Don't wanna be just like you

What I'm sayin' is, this is the anthem

Throw all your hands up

You, don't wanna be you

 

お前の生き方なんざ絶対ぇゴメンだ

お前みたいにゃ絶対ぇならねぇ

何が言いてぇかってとだな、それこそが俺たちの誇りなんだ

さあ、両手を思いっきり振り上げようぜ

お前、今の自分がイイだなんて思ってんじゃねぇよ

 

Go to college, a university

Get a real job, that's what they said to me

But I could never live the way they want

 

大学だとか、エリートだとか

真っ当な仕事だとか、皆そんなことばっかり言いやがる

だが、そんなお望みの人生なんざまっぴらゴメンだ

 

I'm gonna get by and just do my time

Out of step, while they all get in line

I'm just a minor threat, so pay no mind

 

俺は俺だけの生き方でやってくさ

皆がおキレイに並んでる間に、他のどっかに一足お先だ

大してお前らの邪魔にはならねぇよ。気にすんな

 

Do you really wanna be like them

Do you really wanna be another trend

Do you wanna be part of their drill

'Cause I don't ever wanna

 

お前、ホントにアイツ等みてぇになりてぇか?

ホントに世の中に流されるだけでいいのか?

ホントに何かの機械の歯車でいいのか?

だったら、俺は絶対ぇに

 

I don't ever wanna be you

Don't wanna be just like you

What I'm sayin' is, this is the anthem

Throw all your hands up

You, don't wanna be you

 

お前にだけは絶対ぇなりたくねぇ

お前みてぇにだけはな

これは俺等なりの讃歌だと思ってくれ

その手を突き上げるんだ

お前は、今変わらなきゃいけねぇ

 

Shake it once, that's fine

Shake it twice, that's okay

Shake it three times, you're playing with yourself again

 

見方を変えろ。そうだ、いいぜ

今までを疑え。それでいいんだ

常識なんざクソくらえだ。取り戻せよ。「お前」ってモノを

 

You, don't wanna be just like you

What I'm sayin' is, this is the anthem

Throw all your hands up

Y'all got to feel me, sing if you're with me

 

お前は、今のお前になっちゃいけねぇ

言ってるだろ、これは俺たちの魂の歌だ

拳を上げるんだ

解かったんなら一緒に唄おうぜ

 

You, don't wanna be just like you (be just like you)

This is the anthem throw all your hands up

Y'all got to feel me, sing if you're with me

 

そうだ、そんな殻なんかぶち破っちまえ

俺達の魂の叫びだ、両手を突き上げろ

解かってんだろ、一緒に叫ぼうぜ

 

Another loser anthem (whoa)

Another loser anthem (whoa)

Another loser anthem (whoa)

Another loser anthem

 

俺もお前も

負け犬の一人

そんな俺等を

誇らしく叫ぼうぜ

 

この曲について

 日本でもよく、代わり映えしない日々を「判で押されたような毎日」と表現することが有りますが、それを徹底的に批判した曲のようです。が、批判の矛先はそんな毎日が送られている世の中と言うよりも、そんな世の中に流されてしまっている一人一人に向けられているようですね。そして、その一人一人と言うのが、聴き手側である我々なのかなと。

 

 言われた通りに進学して、望まれるままに安定した職業につき、特にはみ出すことも無く横並びに生きている。そしてそれが良い生き方だと教わる……まあ、大抵の人は何かしら心当たりのある生き方でしょうね。

 

 しかし、そんな我々みたいに、俺はなりたくないと歌い手に言われてしまいます。これを聴いた時、上記のような何の変哲もない毎日を送っている人には「私だって本気でなりたくてなったわけじゃないわい」という気分になるでしょうね。そしてその上でサビの最後に、本当にあんたは今のあんたのままでいいのかという問いが畳みかけられることになります。

 

 普通とか常識めいたことはどこかに置いといて、自分自身が本来どういう人間で何を望んでいたのかを思い出し、それを堂々と誇ればいいと言うのがこの曲のコアとなるメッセージと思われます。そして、その自分に忠実に生きていられる人を讃える歌が、この「The Anthem(讃歌)」というタイトルになるのかなと思います。

 

 話は変わりますが、個人的にこのサビに使われている歌詞とメロディの運びは面白いなと思います。Bメロとサビを繋げた場合「I don't ever wanna be you, don't wanna be just like you」、つまり「俺はお前みたいにはなりたくない」という自分の姿勢を宣言する言葉になりますが、終盤のサビ部分だけを切り取った個所は「You, don't wanna be just like you」となり「お前、今のお前のままでいたいだなんて思うな」という、相手への警告へと変化します。歌詞を変えなくとも、繋ぎを変えるだけで意味が変わると言うのは、あんまり他には無い手法じゃないでしょうか。

 

 さて、この曲は2002年にグッド・シャーロット(Good Charlotte)によってリリースされた曲で、アルバムThe Young And The Hopelessに収録されています。このブログで以前ご紹介したMakes No DifferenceBelieve同様、エリート・ビート・エージェント(Elite Beat Agents)という音ゲーにも収録されており、僕がこの曲を知ったきっかけとなったのもこのゲームです。

 


Good Charlotte - The Anthem

 

 また、なんでそうしたのかはよく覚えていませんが、僕が学校の課題以外で、洋楽の歌詞を初めて自力で全訳したのはこの曲だったので、個人的にはちょっと思い出深い曲です。(当時結構苦労したので、じゃあ次に他の曲も訳してみよう……という感じには繋がりませんでしたが)

 

 余談ですが、gleeで「Anthem」がテーマとなった回があったので「お、The Anthem歌われるかな」と、こっそり期待したのですが、歌われずにがっかりした記憶が有ります(笑)

 

訳、言葉について

 まずタイトルの「Anthem」は一応「讃歌」と訳されるのですが、個人的にはこの言葉を綺麗に表す日本語の単語は無いのではないかなと思います。あくまで何となくですが、「讃える歌」と言うよりは「誇る歌」と言った方が、ニュアンスには忠実に思えます。ですが「誇歌」なんて言葉も無いので、仕方なく「讃歌」という単語で代用しているような、そんな気がします。

 

 Penitentiaryは「刑務所」の事ですが、物凄く紛らわしいことに、Penitentiallyという言葉もあります。こちらは「悔やまれる」という意味ですが……聴き分け出来る気がしません。(まあ、一応名詞か副詞かの違いが有るので、語順で判断できるのかもしれないですが)

 

 Pay no mindは、Pay mindで「気にする」とか「構う」と言う意味なので、反対の「気にするな」「構わないでくれ」という意味になります。

 

 Part of their drillのdrillは、地面に穴を掘るドリルではなく「定められた手順」という意味の方のドリルかなと思います。つまり、Part of their drillで、「世の中を正常に回す為の一つの部品」というようなニュアンスになるのかなと。

 日本語でも問題集を意味するドリルが有りますが、これはこの「定められた教練手順」のニュアンスに則った言葉かなと思います。

 

 Shakeはこの場合「振る」よりも「振り払う」のニュアンスで訳せばいいのかなと思います。振り払うというニュアンスを正確に押し出したい場合は「Shake 何々 out」なのかもしれませんが、Shake単体でもこの「振り払う」というニュアンスは内包しているようです。

Makes No Difference / Sum41

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Lyrics&訳

You're running fast and missing but cannot help convincing.

The reasons you gave me are all wearing thin.

It's not meant to hurt you but let me assure you,

It's not what I said but intentions you've read.

 

慌てて逃げまくっているくせに、言い訳ばっかり一人前だが

お前の吐き出す理由ってのは、薄っぺらく飾られてんだ

キツイことを言うかもしれねぇ、だが、ただこれだけは覚えとけ

俺が何を言ったかじゃなく、お前がどう感じたかに目を向けろ

 

So when you hold onto the past then you

Will break down what little is left.

There's nothing more you can't ignore,

And say it makes no difference to me.

 

昔の事にしがみついてちゃ

何か一つ失くしただけで躓いちまうぜ

これ以上何を気にするってんだ

口に出して言ってみな。「こんなものはどうでもいい」って

 

Now that you're older life's weighing on your shoulders.

You can't seem to keep things so perfectly straight.

With most things so basic you might as well face it.

You can't help but worry it's all just begun

 

大人ってやつになっていくと、いろいろ圧し掛かってくるだろ

今のまんまのお前じゃ押し潰されちまうかもしれねぇ

小難しいこと考えてねぇで、いっそ体当たりでぶつかっていけ

不安なんてのは当たり前だ。今やっと始まったんだ

 

So when you hold onto the past then you,

Will break down what little is left.

There's nothing more you can't ignore,

And say it makes no difference to me.

 

昔の事ばっか気にかけてたら

ちっぽけなことでもやってらんなくなるぜ

これ以上気にすることなんか何もねぇ

さあ、叫べ。「俺にとっちゃなんでもねぇ」って

 

It makes no difference to me

It makes no difference to me

It makes no difference to me

It makes no difference

 

どうでもいい

どうってことねぇって

何てことねぇだろ

お前にとっちゃね

 

この曲について

 逃げてばっかりで目の前の問題を後回しにして、行動を起こさないことに対して言い訳ばかり言っている。そんな煮え切らない人達に活を入れる曲でしょうか。特に1番の歌詞は、この内容そのまんまですね。そして、歌い手たちが発する言葉を額面通りに受け取るのではなく、そこから自分なりに何かをつかみ取って前を向けと檄を飛ばします。

 

 そして相手には、昔の事ばっかり思い返していては、小さなことに傷つくだけと言っています。これは、過去を大事にしすぎると、それらを失うことを必要以上に恐れ、そのせいで前に進めなくなってしまうことに警鐘を鳴らしているのでしょうね。 そして、それを振り払う為に一つの方法を提案します。それは、声に出して「こんなものはなんでもない!」と叫ぶことです。

 いいですね。実際に叫んでみたら、ホントにそんな気がしてくるかもしれません。

 

 その後、今こんな状態だったら、大人になっていくにつれてもっと人生の色々なことが重く圧し掛かってきたときどうするんだと問いかけます。

 答えは、全力で立ち向かうしかないってことですね。そしてその為には色々なものをかなぐり捨てる勇気も必要になってきます。その中には、かつて手に入れた栄光やら地位やらも含まれるかもしれません。しかし、そこに想いを向けてしまうと尻込みしてしまいます。だからこそ、また口に出して自分に言い聞かせます。「こんなものはどうでもいい」と。

 

 何かを始める時、何かに抵抗しなければならない時、何かを決断しなければならない時などに、決まって邪魔をするのは「今まで」です。そんな邪魔を振り払い、自分自身に言い聞かせるおまじないのような言葉が、この「Makes No Difference」なのだと思います。

 

 さて、この曲はSum41によって2000年にシングルリリースされた、彼らの記念すべき最初の曲です。あまりエレキギターばりばりの曲は聴かないのですが、たまたまエリート・ビート・エージェントというニンテンドーDSの音ゲーでこの曲を知って一発で好きになり、思わずその日にCDを買いに行ってしまいました。

 当時は洋楽を和訳する習慣も無く、歌詞カードも対して読まなかったので、意味も何も全く知らずにMakes no difference to meの部分だけ口ずさんでましたが、それだけでも妙に元気になれる曲ですね。

 


Sum 41 Makes No Difference HD

 

 それにしてもまた、PVも凄い騒ぎですね。いくら何でも車で家の壁をぶち破っておいて「こんなのどうでもいい」ってことは無いと思うんですが(笑)

 また、PVはもう一つバージョンが有り、そちらではSum41があれこれイタズラやら万引きやらをしでかすという内容になっています。どちらにしろ、後先考えずにいい意味でも悪い意味でも前ばっかり向いている作品ですね。

 

訳、言葉について

 タイトルを含む「It makes no difference to me」は、上記でも説明がありますが、直訳すると「これは自分を変えるものではない」となり、転じて「これは自分に何も影響を与えない」→「自分にとってはどうでもいい」という時の表現に使われる言い回しです。

 なお、曲中では「It makes no difference to me」という言葉を「お前が叫べ」と促しているので、単にこの言葉だけを切り取った部分の訳としては「お前にとって、それは実はどうでもいいものなんだ」というニュアンスを押し出してみました。

 

 中盤にYou might as well face itという一文がありますが、このmight as wellという言葉で、日本語で言うところの「どうせなら」とか「いっそのこと」というニュアンスになります。この文のfaceは「向き合う」「立ち向かう」なので、「いっそのこと立ち向かってしまえ」という言葉になります。

 

 今回、自信が無いのはYou can't help but worry it's all just begunの部分です。このまま訳すと「お前は今まさに(何かが)始まってしまったことに対して、不安にならざるを得ない」的な意味になってしまうのですが、これだと文の前後関係から意味不明です。

 恐らくなのですが、ここはworryで一旦区切るのかなと思います。そうすることで、「今始まったばかりなのだから、不安になるのも仕方がない」という、暗黙の「だから」が入ってくれるのではないかなと思います。

Minority / Green Day

 

 

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Lyrics&訳

I want to be the minority

I don't need your authority

Down with the moral majority

'Cause I want to be the minority

 

俺ははみだし者でいてぇんだ

てめぇらに認めて貰おうなんざ思っちゃいねぇ

お堅い多数派はあっちへ行ってろ

俺は横並びに生きるつもりはねぇからな

 

I pledge allegiance to the underworld

One nation underdog

There of which I stand alone

A face in the crowd

Unsung, against the mold

Without a doubt

Singled out

The only way I know

 

このフザけた底辺の世界に誓うぜ

この国の負け犬の一人

それが俺

人ごみに埋もれた顔で

型にはまった褒め言葉なんざゴメンだ

迷うこたねぇ

唯我独尊

こんな生き方しか知らねぇよ

 

'Cause I want to be the minority

I don't need your authority

Down with the moral majority

'Cause I want to be the minority

 

だから皆と一緒なんざ勘弁な

解かってくれなんて思っちゃいねぇ

お前らはキレイごとで仲良くやってな

俺は群れるのは好きじゃねぇんだって

 

Stepped out of the line

Like a sheep runs from the herd

Marching out of time

To my own beat now

The only way I know

 

お決まりの道からはとっくに外れた

群れから逃げ出す羊みてぇに

調子っぱずれの行進曲

俺には俺のペースがあんだ

他の生き方なんざ知るか

 

One light, one mind

Flashing in the dark

Blinded by the silence of a thousand broken hearts

"For crying out loud", she screamed unto me

A free for all

Fuck'em all

You are your own sight.

 

一つの光、一つの心

暗闇の中で光るもの

壊れちまった千の心、その静寂の裏にあるもの

「お願いだから!」ってお袋に怒鳴られたっけな

自由をお前らに

クソったれのてめぇらに

お前らもお前らの見てるもん信じろ

 

'Cause I want to be the minority

I don't need your authority

Down with the moral majority

'Cause I want to be the minority

 

だから俺も一人で好きにするさ

お前らにどうこう言われる筋合いもねぇ

あっちで仲良くつるんでりゃいいだろ

俺は爪はじきもんで丁度いい 

 

One light, one mind

Flashing in the dark

Blinded by the silence of a thousand broken hearts

"For crying out loud", she screamed unto me

A free for all

Fuck'em all

You are your own sight

 

一つの灯り、一つの知性

真っ暗な中で輝く何か

壊れて黙っちまった心達が見ようとしない物

「あっきれた!」アイツ、俺に叫んだっけな

自由を我らに

クソったれの俺達に

お前らにもお前らなりの価値ってモンがあるだろ

 

'Cause I want to be the minority

I don't need your authority

Down with the moral majority

'Cause I want to be the minority

 

だから俺は普通ってのがイヤなんだ

お前らに許されて生きるつもりもねぇ

あっちいってろ、その他大勢さんよ

ああそうさ、少数派上等だ

 

(I want to be the minority)

I'm minority

(I want to be the minority)

I'm minority

 

皆と同じにゃなりたくねぇ

俺は変わりもんだ

まともでいるつもりもねぇ

俺は当たり前の人間じゃねぇ

 

この曲について

 皆と同じであることを良しとせず、自分の価値観やペースを最も大事にして生きたい、というよりそんな生き方しかできなくて、それが自分だということを、力いっぱいに主張した歌ですね。ですが、これを単に開き直りだけの曲として捉えるのもちょっと無粋かなと思います。(まあ、そもそもパンクの歌詞の内容を、頭を捻って考えること自体も無粋なのですが)

 

 1番で、Underworld(底辺社会)やUnderdog(負け犬)、Unsungなど、明らかにマイナスイメージの言葉が並べられおり、しかしそして自分はそこに身を置く人間であるとしています。ここで大多数=正義・優位という構造を改めてイメージさせているように思えます。

 

 そして2番ですが、ちょっと難解です。光、心、輝きなどが出てきますが、どれもか弱いイメージで描かれているように思えます。そして、壊れた心達に隠された物という表現が後に続きます。ここでは、大事な物や価値のあるものが、いろいろな何かによって見えづらくなってしまっている、或いは見てみぬふりをされてしまっていることへの警告かなと思いました。その為か、2番の最後は、自分の見たものを素直に受け止めろといったニュアンスのことが書かれているようですね。

 

 そうしてみると、自分がマイノリティ(少数派)で在りたいという言葉は、単に周りに合わせるのが苦手だとか、一匹狼が好きとか、そういった類のものでは無いようです。色々なものに目を瞑ったり、迎合したり、自分の価値観や考えを押し殺すことで、本来の価値あるものを見失った結果の集合体がマジョリティ(多数派)であり、自分はそんなのはゴメンだね・・・と、先にマジョリティへの痛烈な批判があり、その結果として自分が必然的にマイノリティに位置する存在になるはずで、だからマイノリティで在りたいという、そういうメッセージが込められているように思えます。

 

 さて、この曲はGreen Dayにより2000年に6番目のアルバム「Warning」に収録され、後にシングルカットされた曲です。メインテーマが、一回聴けばすぐに頭の中でリフレインするくらい覚えやすくて小気味が良いうえ、当時の国内でも長いこと洋楽トップチャート入りしていた為、歌手名、曲名を知らなくても、聴けば皆さん「ああ、この曲ね」と分かってくれるような気がします。かく言う僕も、この曲でGreen Dayを知りました。

 


Green Day - Minority (Video)

 …あ、ビデオだとFuck'em allの歌詞は消されてますね…

 当時CDは買わなかったのですが、にも関わらずその後何年もの間、時折頭の中に鮮明に蘇るこのメロディのインパクトたるや、凄いものがあるなと思います。歌詞の内容もいいですが、何も考えずに単に口ずさむだけでも充分楽しめる曲だと思います。

 

訳、単語について

 この曲のキーフレーズである「I want to be the minority」は、直訳すれば「少数派でありたい」ですが、これは捉え方によって「ユニークでありたい」「オリジナリティが欲しい」という解釈もできますし、先に書いたように「多数派でありたくない」「群れたくない」という否定の解釈もできます。なので、色々なアプローチで訳してみましたがいかがでしょうか

 

 また、1番に出てくる「Singled out」ですが、これは大勢いる中から選ばれた、或いは抜きんでていたという意味合いで使われます。今回は、Minorityという言葉に合わせ、ユニークさとか独自性、替えの効かないものといった意味として捉えてみました。

 

 2番に出てくる「For crying out loud」ですが、これは割と相手の行動を非難する時の言葉で、例えば聞き分けの無い子供に「お願いだから言うことを聴いて頂戴」という時とか、失敗ばかり繰り返す人に「呆れて物も言えない」と言った時に使うようです。そして今回この言葉の後に「she screamed」と続きますが、この何の伏線も無く出てきたsheは、恐らく母親の事を指しているのではないかなと思われます。ただ、折角2回このフレーズが出てきているので、2回目は恋人にしてみました。(ただ、そうすると主人公がほぼ男性限定になってしまって若干つまらないかなと思うのですが)

 

 あと2番からもう一つ。この中には「You are your own sight」というフレーズが出てきます。直訳すると「あなたはあなたの見解である」という、哲学のような言葉となりますが、これは恐らく「あなたが見た物、感じたこと、直感したこと、それらがそのまま、あなた自身の性格や個性と言ったものを形作っている」というような意味合いで捉えればいいのかなと思います。それを転じて、訳上では「自分の見たものを信じろ」という意味に収めています。

Wild Child / Enya

 

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Lyrics&訳

Ever close your eyes

Ever stop and listen

Ever feel alive

And you've nothing missing

You don't need a reason

Let the day go on and on

 

目を閉じることを忘れないで

足を止め、耳を澄ますことを怠らないで

疎かにせず、常に命を感じていて

あなたは満ち足りているはず

理由などいらないの

過ぎ往く一日に身を任せましょう


Let the rain fall down

Everywhere around you

Give into it now

Let the day surround you

You don't need a reason

Let the rain go on and on

 

降る雨を拒まないで

あなたが何処に居たとしても

それに身を委ねるの

その一日に包まれましょう

理由などいらないの

過ぎ往く雨に身を任せましょう

 

What a day

What a day to take to

What a way

What a way

To make it through

What a day

What a day to take to

A wild child

 

何という

何という愛しい日

素晴らしい

この素晴らしい営み

何という

何という愛しい日

野に生きる子となるに

 

Only take the time

From the helter skelter

Every day you find

Everything's in kilter

You don't need a reason

Let the day go on and on

 

少し立ち止まって

慌ただしい時から外れ

日々に見出すの

全てに宿る瑞々しさを

理由などいらないの

過ぎ往く一日に身を任せましょう

  

Every summer sun

Every winter evening

Every spring to come

Every autumn leaving

You don't need a reason

Let it all go on and on

 

変わらぬ夏の太陽

今年も望む冬の星空

幾たび春は訪れ

そしてまた秋は去り往く

理由などいらないの

過ぎ往く全てに身を任せましょう

 

What a day

What a day to take to

What a way

What a way

To make it through

What a day

What a day to take to

A wild child

 

何という

何という愛しい日

素晴らしい

この素晴らしい営み

何という

何という愛しい日

野に生きる子となるに

 

この曲について

 歌詞が凄く細切れで分かりづらい所が多いのですが「無暗に理由など考えずに、自分の周りをとりまく大きな流れを受け入れ、それに身を任せましょう」というメッセージは一貫しているようですね。

 そして、歌詞には瞑想、命、雨、季節といった、自然を象徴する物が数多く登場しますが、その中で2番の前半にだけ「慌ただしさ」という、現代社会を思い起こさせる言葉が顔を覗かせています。ここは、まとまった時間が取れない、あるいは取ろうとしない現代人へのメッセージになっているようにも思えます。

 

 また、サビの部分では、なんて愛しい日、なんて素晴らしい生き方だろうと言っています。自然と共に生きる人々にとっては、このような時間の移ろい身を任せる、ただそれだけで充分かけがえのない物ということでしょうか。

 そして最後にWild Childとタイトルフレーズが入りますが、これをどう捉えたものでしょう。このような日こそ、ありのままに立ち返るのに相応しいということで、自然と生きる子供「Wild Child」でしょうか。ここは文の前後関係がかなり曖昧なので、人によってそれぞれイメージが違うかもしれませんね。

 

 このWild Childというタイトル自体もそうですが、実はあちこちでひっそり韻が踏まれていますので、是非そこも着目してみてください。実際に口ずさんでみると、意外にもリズムがちょっと心地いいです。(listenとmissingが果たして同じ韻として認識されるのかがちょっと自信無いですが)

 

 個人的には、スピリチュアルという言葉はあまり好きではないのですが、目の前の物からは一旦視点を外し、自分の周囲を構成する全ての物に感覚を集中してみるというのは、まさにそれなのでしょうね。そしてまた、この曲にはYou don’t need a reason(理由などいらない)という歌詞が頻出します。実際、心が疲れやすい人ほど、無暗にこの「理由」というのに拘る傾向があるそうです。雑な言い方をしてしまえば、能天気な人の方が心は健康状態であることが多いようで、そうして見ると、この曲はどんな人が日々に疲れているのかという点も、ちゃんと指摘していると言えるかもしれませんね。

 

 さて、この曲はエンヤによって2000年にリリースされたものです。TVでも色々な場面で流されることが多い為、エンヤと言えばこの曲というイメージを持たれている方も多いと思います。特にこの曲がリリースされた2000年前後は彼女を初めとした、いわゆる「癒し」がちょっとしたブームになった時期でして、この曲が収録された「A Day Without Rain」というアルバムを僕が買ったのもその頃でした。

 


Enya - Wild Child (video)

 

 当時は、訳してみるどころか訳詞カードすら見なかったのですが、このアルバムを聴くときは必ず部屋を真っ暗にして、耳を完全に覆うヘッドホンを付けて、目を瞑って聴いていました。その為、このWild Childの冒頭の歌詞を訳してみて、「ああ、当時この歌詞を実践していたんだ」等と思ってしまいました。でも、実際こうして聴いてみると、漫然と聴くのとはだいぶ違った印象を受けると思いますので、是非お試しください。

 

訳、言葉について

 まず、最初にあるEverという単語は、個人的に訳すのに非常に困る言葉の一つです。この一語で、「今まで」と「これから先ずっと」という、ある種正反対な意味を同時に内包している為です。それだけでも厄介ですが、今回のように文の初めに出てくるような使い方は見たことが無かったので、どう訳したら良いのか、最初は見当がつきませんでした。今回の場合は「これから先ずっと」の意味で訳した方が良いのでしょうが、かといってそれで直訳すると永遠にずっと目を閉じていることになってしまうので、恐らく「これから先、目を閉じ、耳を傾けることを、毎日の習慣としてずっと続けてね」というぐらいのニュアンスで訳してみました。

 

 また2番に出てくるHelter skelterですが、これは二語で一つの意味を成す単語で、個別には意味は無いそうです。この二語の意味は「慌ただしい」「乱雑」ですが、英語と同じようにテンポ良い言葉を選んで、「どたばた」とか「てんやわんや」で訳すと面白いかもしれませんね(今回は雰囲気的にそうは訳しませんでしたが)。

 

 サビに登場するWhat a day to take toですが、この「~to take to」で「~に心を寄せる」という意味があるそうで、恐らくこの歌詞上でもその意味で用いられているのではないかなと思います。確信は持てないのですが……(本当、takeは日本人には完全には理解できないニュアンスを持っているように思えます)

 そして同じくサビのMake it throughは、「うまくやり過ごす」とか「乗り切る」といった意味合いの言葉ですが、この曲全体の雰囲気と比較すると、ややネガティブなイメージになってしまう気がしました。どちらかと言うと、一日を無事終えるというぐらいの解釈の方がしっくり来る気がします。ということから、Way(道、方法)という単語もひっくるめて、「営み」と訳してみました。

Grace Kelly Blues / Eels

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Lyrics&訳

The cut-rate mime walking through the dirty street

Of Paris in the hot august heat

Sun melting the fake smile away

Just looking for a place to stay

 

実入りの少ない芸人は、汚い通りを歩いてく

パリの街中、うだる熱気

愛想笑いも出来ない陽の下

居付く場所をただ探してる


The actress gave up all her old dreams

And traded up now she is a queen

Royal families don't have a time for that shit

Your crystal ball - you keep it hid

 

女優は夢を諦めて

代わりに女王になったけど

冗句も言わない宮廷暮らしじゃ

あなたの魅力は出せやしないね

 

The tractor-trailer driver radios:

Help me someone I'm out here all alone

Track driving the black night away

Praying for the light of day

 

大型トラックの運転手さんは、無線でみんなに呼びかける

「誰か助けてくれないか。一人っきりになっちまった」

暗い夜道を行くトラックは

日が差すことを祈ってる

 

The kid in the mall works at Hot Dog on a Stick

His hat is funny shape his heart is a brick

Taking your order he will look away

He doesn't have a thing to say

 

商店街の少年は、ホットドッグのお店でバイト

変な形の帽子を被り、愛想はなかなかいい感じ

けど注文を取るとなると、いつもその目は逸らしてる

本当は話すことは無いと思ってる

 

But me I'm feeling pretty good as of now

I'm not so sure when I got here or how

Sun melting the fake smile away

I think, you know, I'll be okay

 

世の中こんな感じだけれど、今は結構気分はいい

いつこうなったか、もう忘れたけど

愛想笑いもできない陽の下

うまくやっていける気がしてる

 

この曲について

 折角なので、他のサイトで和訳が見つからなかった曲から始めてみようと思います。

 ぱっと見た曲の内容は、現在の世の中を見回して、そこらで起きていることを例にとりつつ、世の中こんな感じだけど、まあ自分はよろしくやってるよ……という感じの曲なのかなという印象です。Eの声質も相まって、何というかのんびりと、そしてある種のどうでもいいというドライさをもって、周りに感情移入することなく、客観的に世の中を眺めている雰囲気がありますね。

※Eとは、Eelsのボーカル、マーク・オリヴァー・エヴェレットのことです。

 

 しかし、です。この曲の第2章だけは、少し毛色が違っています。第2章はこの曲のタイトルにもなっている女優グレース・ケリーが、モナコ大公のレーニエ3世の元に嫁いだことを歌っていると思われますが、この章だけは他の章と韻のふみ方が違います。他の章の第3節、第4節の末尾は全てAway、Stay、Day、Okeyといった、「エイ」という韻でまとめているのに対し、第2章だけはShit、Hidと「イッ(と書けば伝わるかしら・・・)」といった韻ふみとなっています。また、章の主役に対してYouという2人称で語られるのもここだけとなっており、少しだけ相手に対する主人公の主観が入っていることが垣間見えます。これは、自分自身のことも含めた世の中の出来事と比較して、このグレース・ケリーの宮殿入りとなった出来事は特別なことだったのだろうなと思えます。

 

 そこで、この2章に軸を置いてもう一度他の歌詞を見てみると、もしかしたらトラックの運転手が「一人になってしまった」と無線で叫んでいるのは、グレース・ケリーという心の拠り所を無くしてしまったからかもしれませんし、ホットドッグの少年店員も、もう舞台を降りてその輝きをしまい込んだグレース・ケリーに対し、言うべきことは無いと諦観している様子を表しているのかもしれませんね。そして5章では、自分はもう大丈夫だから、気負うことないよと彼女に伝えようとしているという映像が見えてくる気がします。そうしてみると、どれも一見ばらばらなシチュエーションですが、これは全てグレース・ケリーが影響を与えた世の中で、その様子を彼女に伝え捧げる歌として、グレース・ケリー・ブルースなのかもしれません。

 

 一点だけ分からないのが、第1章に出てくるパントマイム師(大道芸人)です。ただ、もしかしたら3節が5章と同じであることから、5章に出てくる自分=パントマイム師なのかなという気もしますね。そうすると、最初途方に暮れて彷徨ってた自分が、最後は「もう大丈夫。ここでやっていける」って言える程度に立ち直っているストーリーが見えて面白いなと思うのですが、いかがでしょうか。

 

 さて、この曲は僕の知っているだけで2バージョン有ります。どちらがオリジナルなのかが良く分からないのですが、アルバム「Daisies Of Galaxy」に収録されているバージョンは、アコースティックを基調に気だるそうなブラスが所々入る、のんきでちょっと世の中を捨ててる感じのある曲に仕上がっており、一方「Sixteen tons」というアルバムに収録されているバージョンは、エレキを取り入れたセッションによるノリの良い曲となっています。こちらはYoutubeにもアップされているようですね。


Eels: Grace Kelly Blues (Sixteen Tons, 2003 KCRW Session) 9/10

 

「Daisies Of Galaxy」に収録されているバージョンも、ちょっと世の中に疲れた時に聴くとなかなか味わい深く思える曲となっていますので、宜しかったら聴いてみてください。LISMOやレコチョクで試聴可能です。

 

訳・言葉について

 この曲はLISMOで購入したのですが、第4章第1節の歌詞が「The kid in the mall works at hawt dawg on a stick」となっていました。海外の歌詞サイトを見ても、この部分は同様に「hawt dawg on a stick」と書いてあるものもあれば「what dog on a stick」と書いてあったりもするのですが、訳す時に全く意味が分からずちょっと困りました。

 

Hawt・・・「イケてる、楽しむ、マブい(死語)

Dawg・・・「仲間」

 

 という意味を持つ言葉で、最初はまあ気のいい仲間と楽しく過ごしているのかなと思ったのですが、どう考えても前後にあるworkだのstickだのorderだのといった文との意味が繋がりません。「What dog on a stick」だとしたらもっと謎です。犬を棒でしばき倒す仕事(趣味)……?

 で、なんだろうなぁと思ってもうちょっと調べてみたのですが、アメリカに「Hot Dog on a Stick」という、ホットドッグのチェーン店があるんですね。多分これかなと。

 

 CDの歌詞カードにどう書かれているかは調べていませんが、Hot Dog on a Stickと固有名詞を出すことが憚られたのかもしれませんね。(※ただ、海外の歌詞は本当に何が正しいのか分からないところがあるので、LISMOの歌詞カードが間違っている可能性もありますが)



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