さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

1990~1994年の関連記事一覧

Seasons Of Love / RENT

Seasons Of Love / RENT

 

Lyrics&訳

Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes

Five hundred twenty-five thousand moments so dear

Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes

How do you measure-measure a year

 

525,600分

525,000の愛しい瞬間

525,600分

君はどう測る?1年っていうものを

 

In daylights- in sunsets

In midnights- in cups of coffee

In inches- in miles

In laughter- in strife

 

陽の昇った回数か 陽の沈んだ回数か

夜が訪れた回数か 淹れたコーヒーの回数か

長さで測ろうか 距離で測ろうか

笑った回数か 怒った回数か

 

Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes

How do you measure a year in the life

 

525,600分

どう測ればいい?この人生の一年を

 

How about love

How about love

How about love

Measure in love

Seasons of love

Seasons of love

 

愛ならどうかな

愛ならいいんじゃないか

愛で見てみればいいんじゃないか

愛で測ってみようよ

最初、この愛はどうだったのか

今、その愛はどうなっているかで

 

Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes

Five hundred twenty-five thousand journeys to plan

Five hundred twenty-five thousand six hundred minutes

How do you measure the life of a woman or a man

 

525,600分

525,000の旅人達

525,600分

どうやって捉えよう。女の人も、男の人も

 

In truth that she learned

Or in times that he cried

In bridges he burned

Or the way that she died

 

彼女が知った真実か

彼が涙した瞬間か

あいつが閉ざした心か

あの娘の死と言う現実か

 

It’s time now to sing out

Though the story never ends

Let’s celebrate remember a year in the life of friends

 

今こそ皆で歌おう

この物語は終わることないけれど

この一年を、過ごした仲間を、今日この日に胸に刻もう

 

Remember the love

(Oh, you got to, you got to remember the love)

Remember the love

(You know that love is a gift from up above)

Remember the love

(Share love, give love, spread love)

Measure in love

(Measure, measure your life in love)

 

思い出すんだ、愛があったことを

(そう、思い出すべきよ)

それを忘れちゃいけない

(愛は神様からの贈り物だから)

覚えておくんだ

(そして分け合うの。与えるの。広めるの)

愛でこの一年を振り返ろう

(あなたの人生に常に愛はあったはずだから)

 

Seasons of love

Seasons of love

 

今の愛はどうなっているか

あの頃の愛はどうだったかって

 

この曲について

 テーマは見てお分かりの通り「1年」です。そして、その1年をどう測ろうという曲です。「どう測る」というと若干伝わりにくいかもしれませんが、この1年はあなたにとってどうだったかと尋ねられた場合に、何を基準に答えようという事だと思います。

 

 仕事、学業、趣味……色々考えられますが、この曲では愛を基準に見た場合どうだろうと提案されます。1年あれば人の心内やそれを取り巻く環境も変化する物ですが、それがどう移り変わってきたかを辿ることで、この1年を振り返ろうということのようです。

 

 愛で……とは言いますが、決して幸せなことばかりでは無く、むしろこの曲では悲しい思い出に主軸が置かれています。特に、She died (彼女は亡くなった) とある為、特に辛い1年であったことが垣間見えます。

 

 さて、この曲はRENTというミュージカルの代表曲の一つで、開幕早々に主人公たち全員で歌われます。RENTは、芸術家を志す若者たちとそれらを取り巻く社会現状の1年を描いた作品です。ミュージカル公開当時の1994年辺りの時代背景を反映して、AIDSとそれによる死も話の核に関わってきます。

 

 ミュージカルのオリジナルキャストでの映画化も実現されておりますので、ご覧になったことの無い方は是非。glee のレイチェルの母親役であり、アナと雪の女王の Let It Go の歌い手でもあるイディナ・メンゼル(Idina Menzel) も出演してます。


Seasons of Love (HD)

 

 そして、この曲はgleeのフィン役であったコーリー・モンテース(Cory Monteith)がドラマの完結を待たずに亡くなり、その追悼の為に作られた話の最初に歌われました。

 
GLEE Seasons Of Love Full Performance Official Music Video HD

 

 彼が生きてた時のgleeのグランドフィナーレを見たかったです。本当に。

 

訳、言葉について

 Bridges he burned という一節が有ります。熟語でburn one's bridgeという言葉が有り、意味は「誰それの橋を焼き払う」から転じて「誰それと関係を断ち切る」という意味になりますので、Bridges he burnedは「彼が断ち切った関係」のようなニュアンスで訳せばいいかなと思います。

 

 Celebrate はいつも訳に困る単語です。「祝う」とか「褒める」とかなのですが、そのままその言葉を当てこんでしまうと、大抵その前後の単語やシチュエーションとしっくり来ないと言うか……。かといって「偲ぶ」でもないですしね。強いていうなら「今日を特別な日にする」でしょうか。多分、日本語でぴったりに表現しきれない単語の一つなのではないかなと思います。
 余談ですが「偲ぶ」を英訳したらRemember……逆に「偲ぶ」は英語でぴったり表現しきれない日本語の単語かもしれません。

 

 あと、今回は Seasons もどう訳したものかと思いました。Seasonと言うとパッと思い浮かぶのは「季節」ですが、「愛の季節」ってこの曲とはちょっと違うベクトルの表現かなと言う気がします。多分「章」とか「期間」とか「節目」が近いイメージかなと思うのですが……なんか気に食わなかったので、単語で訳すのは諦めて、意訳表現にしました。

Love Is Not Like This / California Dreams

Love Is Not Like This / California Dreams

 

Lyrics&訳

Lying on the telephone

Drive away then turn back home

Always go but never stay alone

 

電話の口ではつい誤魔化して

車でどっかへ行っちゃ戻って来ちゃ

いつもそんなだ。孤独じゃないけど

 

Wish the pain could end tonight

No one's wrong and no one's right

Oh, tell me we won't fight again

 

今夜で全部忘れたいもんだ

誰が良いとか悪いとかじゃないだろ

なあ、もうケンカは無しって言ってくれよ


Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛って違うんだな

思ってたのと違うもんだな、全く

ラジオで聴くような風には行かねぇのな

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

難しいね、愛ってのは

上手くなんて出来ねぇ。無理無理

よく出来たお話みたいには行かねぇんだ

 

Say goodbye

Say hello

We are on and off and up and down and hot and cold


あばよ、なんて言ったり

よお、なんて言ったり

気持ち入ったり切れたり、上がったり下がったり、熱くなったり冷めたり。そんなんばっかだ

 

Could this be the way we end

Should I listen to my friends

Have we gone too far to ever mend it

 

これで終わりにした方がいいか?

ダチの皆に聴いてみた方がいいか?

なんとかしようとし過ぎてないか?

 

Sadness in the place of love

Madness in a boxing glove

Oh, is this what romance is made of

 

愛の代わりに悲しみが

拳の中には憎しみが

おい、こんなんがロマンスってやつなのか?

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってどうしてこうなるんだ

なんで進まねぇんだ。いつもいつも

ドラマみたいに上手く行ったりしねぇんだ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってのは厄介なもんだな

思ってたのと全然違ぇや

よく出来たお話みたくはならねぇな

 

Say goodbye

Say hello

We are on and off and up and down and hot and cold

 

別れようって言って

やっぱやり直そうって言って

気分がONしてOFFして、上がって下がって、燃えて冷めて。繰り返してばっかだ

 

Look into each other's heart

Wondering what we'll find there

When does improvising start

All we do is stand and stare

Justifying points of view

With rationalizing

What is false and what is true

Whoa

 

お互い理解し合おうとして

何を思ってるのか分からなくなって

とりあえず何か始めようとしても

ただ立って見つめ合うしかできなくて

自分をただ正当化して

都合よく考えて

これは違う、これは正しいって

あーあ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってそんなんじゃねぇ

そんなんじゃ済まねぇ。ダメだダメだ

キレイごとじゃ済まねぇんだ

 

Love is not like this

Love is not like no no no

Love is not like this on the radio

 

愛ってのは違うんだ

想像してたのとは違うんだ

作られたお話みたくはならねぇんだ

 

この曲について

 テレビやラジオから聴こえてくる恋愛話。そんなのを聴いて自分の恋愛を思い描いてた主人公が、いざ自分に恋人が出来てみると、全く思うようにいかない。ケンカしたり仲直りしたり、ノリが良かったり悪かったり、機嫌が良かったりイライラしてたりと、お互いの気持ちの温度差に振り回される様子を歌った曲のようです。

 

 出だしの Lying on the telephone からして、既に恋愛のキレイじゃない部分が如実に表れています。やっぱり、とりあえず機嫌を損ねたくなかったり、後ろめたいことがあったり、そうでなくても、正直に話すと却って誤解が生まれそうだったり……多分、ここで言うウソとは、そんな物だと思われます。

 

 そして、その後ではどうも既に何度もケンカをしている様子が見えてきます。主人公はケンカなんてしたくないと思っているようですが、でもそうなっちゃうんでしょうねぇ。

 

 そんな自分の恋愛のギクシャクした部分を目の当たりにし、恋愛って自分が思っていたよりずっと難しくて、どこかで聴いたようなご都合主義のお話みたくは行かないものだなぁと痛感している様子を、サビで表現しています。自分の考えてた恋愛ってこういうものだったっけ?という問いかけと、テレビやドラマみたいに上手く行かないものなんだという悟り、この二つの気持ちを込めて「Love is not like this (on the radio)」と言うことになるようです。

 

 さて、この曲は以前Castles on Quicksand の時にもご紹介したドラマ「カリフォルニア・ドリーム(California Dreams) で歌われた一曲です。

 

 ドリームは普通のポップスのバンドですが、作中で依頼主からメタルな雰囲気のバンドが欲しいと言われ、無理矢理そんな雰囲気のコスチュームを纏って歌ったのがこの曲です。なお、この時名乗ったバンド名は「カリフォルニア・ナイトメア(カリフォルニアの悪夢)」(笑)
 曲は別にメタルという訳ではないですが、ドリームの曲の中では最も軽快なノリを持った曲ではないかなと思います。

[ドラマバージョン]

CALIFORNIA DREAMS SEASON ONE - LOVE IS NOT LIKE THIS

 

 この曲もCD収録曲となっているのですが、やはり入手困難なので、せめてYoutubeでお楽しみ頂ければと思います。

[CDバージョン]

California Dreams Love is not like this

 

訳、言葉について

 特に難しい表現は無いかなと思いますが、○○ in the place of △△だけはちょっと分かりづらいですね。「△△の代わりの○○」という意味になるのですが、△△の為の場所に、○○がいるという状態から、そういう意味合いを持ったのかなと思います。

Book Of Days / Enya

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Lyrics&訳

One day, one night, one moment,

My dreams could be, tomorrow.

One step, one fall, one falter,

East or west, over earth or by ocean.

One way to be my journey,

This way could be my book of days.

 

一日、一夜、ほんの一瞬

私の夢はもう、明日にでも

一歩、一退、揺れる一事

東へ西へ、地も海も越え

一路、それが私の旅路

そして、綴られゆく一頁

 

(O la go la, mo thuras,)

(An bealach fada romham.)

(O oiche go hoiche, mo thuras,)

(Na scealta nach mbeidh a choich.)

 

繰る日々こそ、我が旅路なり

我が前に在るは遠き路なり

繰る夜もまた、我が旅路なり

其が物語、永遠に続かじ

 

No day, no night, no moment,

Can hold me back from trying.

I'll flag, I'll fall, I'll falter,

I'll find my day may be,

Far and away,

Far and away.

 

病める日、凍てる夜、惑える時も

挑む私を止められはしない

項垂れ、崩れ、心震え

その先にこそ我が日が在ると

遙か先まで

遠く先まで

 

One day, one night, one moment,

With a dream to believe in.

One step, one fall, one falter,

And a new earth across a wide ocean.

This way became my journey,

This day ends together,

Far and away.

 

一日、一夜、ただ一時も

私は夢を忘れはしない

一榮、一落、臆する一景

日々また新たな大地と海原

彼らと共に今日を終えよう

今この時も、これから先も

 

This day ends together,

Far and away.

Far and away.

 

彼らを綴って、筆を仕舞おう

来る明日もまた、その先もまた

頁が尽きる、その日が来るまで

 

この曲について

 一日一日を旅、そしてまた本の一ページになぞらえて、それらを綴っていくことで、自分の旅路を辿った一冊の本が出来上がっていく……というイメージを描いた曲だと思います。

 

 この主人公は、毎日を夢に向かって生きているようですね。しかし大事なのは夢だけではなく、その過程で訪れた様々な場所、目にした光景なども全てひっくるめて、自分を成すかけがえのない物であるとしており、それがこの曲のメインとなるメッセージではないかなと思われます。

 

 そして、この曲にはアイルランド語(ゲール語?)で書かれた部分があります。ここの内容自体は英語の歌詞と殆ど変わらないのですが、一点だけ違う所として、旅の終わりを暗示している一文があります。それが、Na scealta nach mbeidh a choich.という部分で、それぞれの意味は

 

Na scealta・・・その物語
Nach・・・~ではない(英語で言うnot)
Mbeidh・・・~だろう(英語で言うwill)
A choich・・・永遠に

 

となります。なので繋げて見ると「その物語は永遠ではないだろう」となります。このアイルランド語の部分は主人公の独白のような物だと思われます。なので、この主人公はいつか終わりが来ることをちゃんと分かっていて、しかしだからこそ、今日この日、この一時をかけがえのない物として捉えられているように見えます。恐らく、a new earth across a wide oceanの件は、同じことが繰り返されている日など一日も無く、全てが二度と自分の前に訪れることのない貴重な時であるということを言っているのではないかなと思われます。

 

 そう言った、自分なりの一日の瑞々しさが綴られて行き、遠い先、終わりの日が来た時、それが一冊の本として完成するところまでを心に描きながら、この主人公は夢を追い続けていくんでしょうね。

 

 さて、この曲は1991年にエンヤ(Enya)によって作られた曲で、アルバム「シェパード・ムーン(Shepherd Moon)」に収録されています。日本では、エンヤというと大体Wild Child、Only Timeの2曲に並んで、このBook Of Daysを思い浮かべる人が多いんじゃないでしょうか。

 エンヤにしては珍しくテンポ速め、押し強めな曲ですね。己の旅を綴る一冊を描く曲だけあって、壮大さと豊かさが入り混じった感じの作りになっています。

 


Enya - Book Of Days (video)

 

 久々に持っているエンヤの曲を流し聴きしていてこの曲に当たり、軽い気持ちで訳してみようかと思ったのですが、中にアイルランド語があって焦りました(笑)残念ながらアイルランド語は全く分からないので、ここだけはGoogle翻訳大先生に教えを請うて訳を書いています。本当、Googleって凄いですね……

 

訳、言葉について

 今回は特に難しい表現や言い回しは無いかなと思います。
 Flagは通常「旗」ですが、動詞として読む場合「疲れる」とか「しおれる」という意味になるそうです。風が吹いていない時の旗のイメージでしょうか・・・勿論、旗を立てるという動詞としても使用できます。

 

 なお、アイルランド語の部分はそれらしく古語っぽく書いていますが、あくまで雰囲気重視で書いただけで、正式な古語の文法は良く分かっていません(おい)


Grown-Up Christmas List / Amy Grant

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Lyrics&訳

Do you remember me

I sat upon your knee

I wrote to you with childhood fantasies

Well I'm all grown up now

And still need help somehow

I'm not a child but my heart still can dream

 

覚えていますか

お膝の上に乗って

子供らしい夢のようなお願いを書いたこと

今はすっかり大きくなって

まだ独り立ちとまではいかないけれど

もう子供じゃなくなりました。でも私にはまだ夢があります

 

So here's my lifelong wish

My grown up Christmas list

Not for myself but for a world in need

 

一生のお願いを書き出してきました

大人になった私の、お願い事リストです

でも私にではなくて、世界中に届けて欲しい物なのです

 

No more lives torn apart

That wars would never start

And time would heal all hearts

And everyone would have a friend

And right would always win

And love would never end, no

This is my grown up Christmas list

 

これ以上、人々がバラバラになりませんように

争いが二度と起きませんように

時間が全てを癒しますように

皆が大事な友達に巡り合えますように

常に正しき選択が行われますように

そして、愛が途絶えることなど有りませんように

これが、今の私のお願い事リストです

 

As children we believe

The grandest sight to see

Was something lovely wrapped beneath the tree

But Heaven only knows

That packages and bows

Can never heal a heartached human soul

 

子供みたいだけど、確かにこう思います

こんな素敵な眺めは他にはありません

可愛らしい包みがツリーの下に並んでいるのは

でも神様はちゃんと御存知ですね

このプレゼントの箱も、蝶々結びのリボンも

心の深い傷など癒せないと

 

No more lives torn apart

That wars would never start

And time would heal all hearts

And everyone would have a friend

And right would always win

And love would never end, no

This is my grown up Christmas list

 

人々がもっと寄り添えますよう

全ての争いが終わりますよう

時が経てば、前を向いて歩けますよう

皆、大事な人の傍に居ますよう

再び過ちが犯されませんよう

そして、愛がこの先も無くなりませんよう

 

What is this illusion called the innocence of youth

Maybe only in our blind belief can we ever find the truth

 

自分でも、なんて世間知らずな幻想なのかと思います

でもきっと、ひたむきな想いだけが、いつも真実を見出せると信じています

 

No more lives torn apart

That wars would never start

And time would heal all hearts

And everyone would have a friend

And right would always win

And love would never end, no

This is my grown up Christmas list

This is my only lifelong wish

This is my grown up Christmas list

 

人々がもっと解かりあえますよう

この世から争いが無くなりますよう

未来に光が有りますよう

孤独な人がいなくなりますよう

常に正しきことが讃えられますよう

そして、愛が永遠に続きますよう

これだけが、私の一生のお願い

これが、生涯の私のお願い事リストです

 

この曲について

 クリスマスの時期になると、子供達がサンタさんに伝えるお願い事。日本では口頭でお願いしますが、アメリカではお願い事リストに書くのが一般的のようですね。

 

 子供の頃のお願い事というものは、一般的には「○○が欲しいです」といった内容が殆どだと思います。つまり、自分の為のお願い事ですね。しかしこの主人公は成長し、世の中を知ることになります。そして、自分が如何に恵まれていたかを知り、自分だけが何かを欲しがっている場合ではないと気づきます。

 しかし、成長したとは言え、まだ親をはじめとしたいろんな人の助けが必要な自分に、出来ることは数限られています。そこで今一度、子供の頃の奇蹟にかけてみようと、再びサンタクロースへのお願い事リストを作成します。そしてそこには、世の中の恵まれない人への助けと、平和の願いが書き連らねられることになります。

 

 And still need help somehow を、まだサンタクロースの助けが必要と言っているのか、いろんな人の助けが必要と言っているのかの解釈で違ってくると思いますが、前者で訳されるのが一般的みたいなので、今回は後者のイメージでこの主人公は中学生、あるいは高校生といった思春期にある設定にしてみました。

 思春期というと、いつも「何かしなくては」と逸る気持ちが先行して、現実感とか実現性を無視した行動に走るもののように思います。多分皆さんも何かしら心当たりはあると思います。それがこの主人公の場合、世界で起きている様々な現実問題に対して、自分で何か出来ることは無いかと考え、今はせめてサンタクロースにお願いするという行動にでたということになり、何とも可愛らしいイメージになるなあと。

 

 しかし、完全に絵本の中のお話になってしまいますが、このリストをサンタクロースがトナカイと一緒に頷きながら読んでいるところを想像すると、何とも心が温まります。実際は、独り立ち出来たところでこれらの問題に対してどんな行動を起こせるかと言えば、決して多くは有りません。であればむしろ、大人になった今でも、せめてこんなファンタジックな想いだけでも持っていた方が良いかも知れませんね。

 

 さて、この曲は、Amy Grant(エイミー・グラント)によって、1992年にリリースされたクリスマスソングです(正確には、1990年に作曲者であるDavid Foster自身のアルバムに収録されたのが最初のようです。※この時のボーカルはNatalie Cole)。

 その後、2003年にAmerican Idol(アメリカン・アイドル)というドラマ内でKelly Clarkson(ケリー・クラークソン)が歌ったことで、人気が再燃しました。


 


Amy Grant - Grown Up Christmas List

 

 最初さらっと聴いた時は別段何とも思わなかったのですが、たまたま1年前にこの曲の歌詞を調べる機会があって、そこで内容を知って初めて好きになった曲です。音楽なので、メロディやリズム主体で聴いてしまうことが多いですが、やっぱりどんな曲にせよ一度は歌詞も読んでみるもんですね。面倒ですけど(笑)

 

訳、言葉について

 最初、I sat upon your kneeは親の膝の上に乗っていた状態を想像していました。しかし、後の歌詞ではどう見てもyouはサンタクロースの事なので、なんでかなと思ったのですが、よく考えたらアメリカでは、クリスマスにサンタクロースが子供達を膝の上に乗せてお願い事を聴くと言うイベントがあったような気がします。

gleeでもSeason2でブリトニーがサンタクロースの膝の上に乗っていましたね、そう言えば。

 

 あと引っかかったのがThe packages and bowsのbowsです。なんでここで弓が出てくるのかなと思ったのですが、このbowは蝶々結びのことらしいです。そういえば、蝶ネクタイの事をボウタイって呼ぶことが有りますね。

 

 ちょっと訳に自信が無いのが、What is this illusion called the innocence of youthの部分です。まずinnocence of youthですが、これは前述の通り、思春期の時期特有の純粋な想いです。日本語にこれに相当する言葉が他に見あたらないのですが、中二病の事です(ああ、情緒が……)。なので、illusion called the innocence of youthで、「中二病と呼ばれる幻想」となります。で、What isをどう捉えるかですが……以前何かのドラマで、自分に酷いことをしてきた人の事を友人に愚痴ったシーンで、友人が「What is that people!」と言った際「なんなのその人」と訳されていたことがあったような気がするので、今回のパターンに置き換えると、「なんて中二病的な幻想なんだ」と訳せば良いのかなと思いました。

 ……って良くないので、本文では精一杯オブラートに包みました。


Castles on Quicksand / California Dreams

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Lyrics & 訳

Well, I could love you, baby, but it's a fact
When I get too close you pull right back
Your hands get cold and your eyes get sad
I guess somebody must have hurt you real bad

 

そうね。愛していくことはできたかもね。でもこれが現実

あなたの手を引いて近づきすぎると

あなたの手は冷たく、悲しげな眼をしている

誰か、あなたを苦しめているのが分かった

 

With a nervous laugh, I see you try
To cover the hurt, try to justify
You'd better let go real soon, baby

 

無理に笑おうとしているのが解かる

痛みを隠して、自分を保とうと

でももう肩の力を抜いていいの

 

You can't build castles on quicksand
You can't build bridges on thin air
You can't paper over the cracks of a broken heart
And pretend it's not there (oh, no)

 

流砂の上に城なんか建てられない

虚空の中に橋なんかかけられない

ひび割れた心を覆うことも

何でもない振りをすることだってそう

 

You've gotta let the storm break, baby (yeah)
You've gotta let the rain fall all around
And when the tears run dry, baby, then you can try
To start all over again (start all over again)

 

嵐が全部壊してしまえばいい

雨が全部流してしまえばいい

そして涙が乾けば、立ち直れるわ

また一からやり直せるじゃない

 

Well I could try to push, I could try to shove
There's a great big wall in the way of love
It's time to face the facts and purge your pain
Get those tracks back under your train

 

そう、押しのけることも、突き破ることもできたかもね

この愛に立ちはだかる大きな壁をね

でも今、現実に目を向けて、痛みを取り払う時ね

あなたの往くべき道を取り戻すの

 

I see you run, I see you hide
You're trying to cover what you're feeling inside
Well, I know you like me, baby, but...

 

逃げるあなたも、隠れるあなたも見てる

心の内を隠そうと必死なあなたを

ええ、あなたの気持ちは知ってる。でも……

 

You can't build castles on quicksand
You can't build bridges on thin air
You can't paper over the cracks of a broken heart
And pretend it's not there (oh, no)

 

流砂の上に建つ城が無いように

虚空の中に架かる橋が無いように

傷ついた心の上に被せる物も無い

何でもない振りなんて出来ないの

 

You've gotta let the storm break, baby (yeah)
You've gotta let the rain fall all around
And when the tears run dry, baby, then you can try
To start all over again (start all over again)

 

嵐に全てを壊してもらって

雨に全てを流してもらって

涙が乾く頃には、前を向けるわ

全てを忘れてやり直すの

 

この曲について

 恋人として愛し合っていたい気持ちはあるけれど、それが結局は心の重荷になってしまっていることを悟り、お互いの為にその関係を終わりすることを決意する。そんなシチュエーションを歌った曲だと思います。

 

 主人公は、恋人の関係を続けることも出来たとは思っていますが、それがベストな選択でないことを分かっているようです。自分が相手に近づいた時、そこには決して相手の幸せが無いことに気付いていますね。この時主人公は「誰かがあなたを苦しめている」とは言っていますが、その誰かが恐らく自分であることも解かっていると思われます。お互い好きでは有るけど、好きだけではやっていけないこと、しかし無責任に別れるのも気が引ける……そんな感じの、お互い苦しくなってしまった恋愛模様が見えてくる気がします。

 

 そんな中、無理をしてでも笑おうとしてくれている相手に、もうそんなのはやめにして良いと言います。これは、お互い終わりにしましょうという宣言にも取れますし、主人公が身を引いたと捉えることも出来ますね。いずれにせよ、相手が苦しい気持ちから解放されてもらいたいという想いの言葉でしょう。

 

 相手も頑張ってくれている。しかし、世の中にはどう頑張ってみたところで出来ないことだってある。だから、ここで関係が終わってしまったとしても、それは誰が悪いってわけじゃない。そんな、相手に気を負わせたくない気遣いから生まれた一つの例えが、このCastles on quicksand(流砂の上の城)なのだと思います。

 

 さて、この曲はアメリカのドラマ「カリフォルニア・ドリーム(California Dreams)」の中で歌われた一曲です。カリフォルニア・ドリームは、「フルハウス」に代表されるSitcomと呼ばれるジャンルのドラマで、高校生バンドマンの活躍を描いた青春コメディです。日本でも1995年に当時のNHK教育テレビで放送されておりました。

 この曲は主人公であるマットの妹、ジェニー(役:ヘイディ・ノエル・レンハート – Heidi Noelle Lenhartー)がボーカルを務めたもので、パーティー会場にさせられてしまったマットの家で歌われました。ジェニーの大人っぽい声にさらっとポップな曲調が印象的で、人気が高かった曲のようです。カリフォルニア・ドリームでは多くのオリジナルソングが歌われておりますが、この曲は他アーティストによるカバーもされたことがあるようですね。

 そんなオリジナルソングのうち10曲が1枚のアルバムとしてリリースされており、このCastles on Quicksandもその収録曲の一つです。ただ、なんせ今となってはCDが入手困難な上に、ダウンロード購入も出来ないのが非常に残念です。

 

【ドラマ放映時バージョン】


California Dreams - "Castles On Quicksand"

 

【CD収録バージョン】


Castles on Quicksand CD Version

 

 カリフォルニア・ドリームは、日本では本当に知る人ぞ知るという程度の知名度のドラマですが、当時中学生だった僕の目には、こんなに毎週毎週オリジナルソングを作るなんて、アメリカのドラマって凄いなぁと少なからず衝撃を受けた作品でした。(NHKさん、マジで再放送してください)

 一応、輸入版で第3シーズンまではDVDが手に入るのですが、残念ながら英語字幕機能すらないので、相当英語に堪能でないと見るのが難しい作品となってしまいました。(だからNHKさん、マジで再放送してください)

 

訳、言葉について

 I couldという言葉は、普通に訳すと「私は出来た」になりますが、どうもこの言葉が良く使われるニュアンスとしては「私は~することも出来た」という時に使われる言い回しのようですね。その為、今回は「愛することも出来た(けどしなかった)」とか「壁を押しのけることも出来た(と思うけど敢えてしなかった)」のような言い回しにしてみました。

 

 サビに出てくるPaperですが、よく使われる「紙」の意味の他に「壁紙を貼る」という動詞の意味も持っています。その為、ここでは壊れた心に壁紙を貼る→心の傷を隠すという表現になっています。

 

 またタイトルであるCastle on quicksandですが、これは日本語に全く同じ言葉が存在します。「砂上の楼閣」という言葉で、意味は「すぐに壊れてしまいそうな様子」とか「所詮在り続けることのない物」「実現不可能な物」という意味で使われます。何かの偶然なのか、どちらかがどちらかの言葉を輸入したのか、それともルーツを辿れば同じ語源に行きつくのかは分かりませんが、そういった意味で日本人にもイメージがし易い言葉かもしれませんね。

 ※ただ一般的には、砂上の楼閣を英訳する場合Castles in the airとするそうですが……。

 

 もう一つ、Bridges on thin airのthin airは、直訳すると「薄い空」となりますが

、日本語では「何も無い空中の何処か」即ち「虚空」とするのが最もしっくりくると思います。

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