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Lyrics&訳

You're running fast and missing but cannot help convincing.

The reasons you gave me are all wearing thin.

It's not meant to hurt you but let me assure you,

It's not what I said but intentions you've read.

 

慌てて逃げまくっているくせに、言い訳ばっかり一人前だが

お前の吐き出す理由ってのは、薄っぺらく飾られてんだ

キツイことを言うかもしれねぇ、だが、ただこれだけは覚えとけ

俺が何を言ったかじゃなく、お前がどう感じたかに目を向けろ

 

So when you hold onto the past then you

Will break down what little is left.

There's nothing more you can't ignore,

And say it makes no difference to me.

 

昔の事にしがみついてちゃ

何か一つ失くしただけで躓いちまうぜ

これ以上何を気にするってんだ

口に出して言ってみな。「こんなものはどうでもいい」って

 

Now that you're older life's weighing on your shoulders.

You can't seem to keep things so perfectly straight.

With most things so basic you might as well face it.

You can't help but worry it's all just begun

 

大人ってやつになっていくと、いろいろ圧し掛かってくるだろ

今のまんまのお前じゃ押し潰されちまうかもしれねぇ

小難しいこと考えてねぇで、いっそ体当たりでぶつかっていけ

不安なんてのは当たり前だ。今やっと始まったんだ

 

So when you hold onto the past then you,

Will break down what little is left.

There's nothing more you can't ignore,

And say it makes no difference to me.

 

昔の事ばっか気にかけてたら

ちっぽけなことでもやってらんなくなるぜ

これ以上気にすることなんか何もねぇ

さあ、叫べ。「俺にとっちゃなんでもねぇ」って

 

It makes no difference to me

It makes no difference to me

It makes no difference to me

It makes no difference

 

どうでもいい

どうってことねぇって

何てことねぇだろ

お前にとっちゃね

 

この曲について

 逃げてばっかりで目の前の問題を後回しにして、行動を起こさないことに対して言い訳ばかり言っている。そんな煮え切らない人達に活を入れる曲でしょうか。特に1番の歌詞は、この内容そのまんまですね。そして、歌い手たちが発する言葉を額面通りに受け取るのではなく、そこから自分なりに何かをつかみ取って前を向けと檄を飛ばします。

 

 そして相手には、昔の事ばっかり思い返していては、小さなことに傷つくだけと言っています。これは、過去を大事にしすぎると、それらを失うことを必要以上に恐れ、そのせいで前に進めなくなってしまうことに警鐘を鳴らしているのでしょうね。 そして、それを振り払う為に一つの方法を提案します。それは、声に出して「こんなものはなんでもない!」と叫ぶことです。

 いいですね。実際に叫んでみたら、ホントにそんな気がしてくるかもしれません。

 

 その後、今こんな状態だったら、大人になっていくにつれてもっと人生の色々なことが重く圧し掛かってきたときどうするんだと問いかけます。

 答えは、全力で立ち向かうしかないってことですね。そしてその為には色々なものをかなぐり捨てる勇気も必要になってきます。その中には、かつて手に入れた栄光やら地位やらも含まれるかもしれません。しかし、そこに想いを向けてしまうと尻込みしてしまいます。だからこそ、また口に出して自分に言い聞かせます。「こんなものはどうでもいい」と。

 

 何かを始める時、何かに抵抗しなければならない時、何かを決断しなければならない時などに、決まって邪魔をするのは「今まで」です。そんな邪魔を振り払い、自分自身に言い聞かせるおまじないのような言葉が、この「Makes No Difference」なのだと思います。

 

 さて、この曲はSum41によって2000年にシングルリリースされた、彼らの記念すべき最初の曲です。あまりエレキギターばりばりの曲は聴かないのですが、たまたまエリート・ビート・エージェントというニンテンドーDSの音ゲーでこの曲を知って一発で好きになり、思わずその日にCDを買いに行ってしまいました。

 当時は洋楽を和訳する習慣も無く、歌詞カードも対して読まなかったので、意味も何も全く知らずにMakes no difference to meの部分だけ口ずさんでましたが、それだけでも妙に元気になれる曲ですね。

 


Sum 41 Makes No Difference HD

 

 それにしてもまた、PVも凄い騒ぎですね。いくら何でも車で家の壁をぶち破っておいて「こんなのどうでもいい」ってことは無いと思うんですが(笑)

 また、PVはもう一つバージョンが有り、そちらではSum41があれこれイタズラやら万引きやらをしでかすという内容になっています。どちらにしろ、後先考えずにいい意味でも悪い意味でも前ばっかり向いている作品ですね。

 

訳、言葉について

 タイトルを含む「It makes no difference to me」は、上記でも説明がありますが、直訳すると「これは自分を変えるものではない」となり、転じて「これは自分に何も影響を与えない」→「自分にとってはどうでもいい」という時の表現に使われる言い回しです。

 なお、曲中では「It makes no difference to me」という言葉を「お前が叫べ」と促しているので、単にこの言葉だけを切り取った部分の訳としては「お前にとって、それは実はどうでもいいものなんだ」というニュアンスを押し出してみました。

 

 中盤にYou might as well face itという一文がありますが、このmight as wellという言葉で、日本語で言うところの「どうせなら」とか「いっそのこと」というニュアンスになります。この文のfaceは「向き合う」「立ち向かう」なので、「いっそのこと立ち向かってしまえ」という言葉になります。

 

 今回、自信が無いのはYou can't help but worry it's all just begunの部分です。このまま訳すと「お前は今まさに(何かが)始まってしまったことに対して、不安にならざるを得ない」的な意味になってしまうのですが、これだと文の前後関係から意味不明です。

 恐らくなのですが、ここはworryで一旦区切るのかなと思います。そうすることで、「今始まったばかりなのだから、不安になるのも仕方がない」という、暗黙の「だから」が入ってくれるのではないかなと思います。