さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

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Happy New Year / ABBA

Happy New Year / ABBA

Lyrics&訳

No more champagne

And the fireworks are through

Here we are, me and you

Feeling lost and feeling blue

 

シャンパンは底尽き

花火も上がりきって

さあこれから、あなたも私も

何かを失くして、沈んだ気持ちに

 

It's the end of the party

And the morning seems so grey

So unlike yesterday

Now's the time for us to say...

 

パーティーも終わり

明けた空は何だか灰色

昨日なんかと全然違う

さあ、あの言葉を言う時ね

 

Happy new year

Happy new year

May we all have a vision now and then

Of a world where every neighbour is a friend

 

新年おめでとう

明けましておめでとう

今もこれからも、夢見られますよう

全ての隣人を忌むことのない世界を

 

Happy new year

Happy new year

May we all have our hopes, our will to try

If we don't we might as well lay down and die

You and I

 

そう、新しい年

幸せな年

皆が望みを、叶える意志を持ち続けますよう

持てないのなら、いっそ倒れて死んでしまった方が

あなたも、私も

 

Sometimes I see

How the brave new world arrives

And I see how it thrives

In the ashes of our lives

 

たまに見えるの

とても素晴らしい世界がやって来るのを

そして、それが大きくなる様を

私達人生の塵芥の中で

 

Oh yes, man is a fool

And he thinks he'll be okay

Dragging on, feet of clay

Never knowing he's astray

Keeps on going anyway...

 

そう、人間なんてバカなモノ

自分は大丈夫なんて思ってるけど

弱みを引きずり続けて

道を失ったことにいつまでも気づかない

そのままどこでも行こうとしてしまう

 

Happy new year

Happy new year

May we all have a vision now and then

Of a world where every neighbour is a friend

 

ふざけた年は終わり

新しい年を始めるの

あなたも私も見出しますよう。今もこれからも

この世界、そこまで捨てたものじゃない筈と

 

Happy new year

Happy new year

May we all have our hopes, our will to try

If we don't we might as well lay down and die

You and I

 

過去を忘れるとき

また何かを期待するとき

望みを持って、前に進めますよう

それすら叶わぬのなら、生きる意味は一体何処に

あなたも、私も

 

Seems to me now

That the dreams we had before

Are all dead, nothing more

Than confetti on the floor

 

今はこう思うの

私達が抱いていた夢

あれは死んだのね。言うなれば

床に落ちた紙吹雪以外の何物でもなかったわ

 

It's the end of a decade

In another ten years time

Who can say what we'll find

What lies waiting down the line

In the end of eighty-nine...

 

この10年も終わり

また次の10年は

誰にも分からない。私たちが

待ち受けている何を見つけ出すのか

80年代が終わってしまうまでに

 

Happy new year

Happy new year

May we all have a vision now and then

Of a world where every neighbour is a friend

 

新しい年

新しい何か

いつも描き続けられますよう

身近な人がみんな味方である世界を

 

Happy new year

Happy new year

May we all have our hopes, our will to try

If we don't we might as well lay down and die

You and I

 

今までと違う年

全てが新しい年

あなたも私も、希望と勇気を持てますよう

できないのなら、いっそ生きるのをやめた方が

あなたも、私も

 

この曲について

 新年明けましておめでとうございます。ということで、年明けをイメージした曲のチョイスとなりました。
 と言っても、タイトルは Happy New Year とはなっていますが、この曲自体は決してハッピーではありません。「ハッピーな新年を!」と言うよりは、むしろ「去年はちっともハッピーじゃなかったから、今年こそはハッピーに」くらいのテイストですね。

 

 一応、読み解く背景には二つ候補が有り、2番に出てくる man を単に「男」と取るか「人類」と取るかが肝となりました。前者で訳せば、10年も付き合った男と破局して、新たな人生を始める女性の曲となりますが、その他の場所で何度か「世界」をイメージさせる言葉が散りばめられているので、今回は後者を取りました。つまり、人間はどこまでも愚か者なのは分かっているけど、でもいつか幸せな世界がやって来るという夢すら抱けないなら、死んだ方がましという、世界に期待をする曲と取りました。この曲がリリースされた1980年までの10年、つまり1970年代は、欧米にとって決して恵まれた年でもなかったように思えるのも一因です。
 ※ドルショック、ウォーターゲート事件、2度のオイルショック等々、特に経済的に厳しい年だったのではないかなと

 

 リリースされた年、歌詞中にある10年という年月、そして89年という年の特定から、この曲は1970年代から1980年代への変遷に特に焦点を当てていると考えられます。なので、普通の Happy New Year よりも少し意味づけが重い(と言うか、意識的に重くなってしまう) Happy New Year なんでしょうね。そこには、何となくですが「ほんと1970年代は勘弁してほしかった」ような感じが含まれているような気がします。

 

 さて、この曲は前述の通り、1980年にABBAによってリリースされた曲です。洋楽は Happy New Year と Merry Christmas がほぼワンセットなので、こうして明確に Happy New Year に焦点を当てた曲は探すのが大変珍しいですね。

 


Abba - Happy New Year

訳、言葉について

 Fireworks are through とありますが、この be through は、通り過ぎるでは無く「終わらせる」という意味合いの言葉になります。

 

 Here we are は、よく目的についた時に使われる言葉で「さあ、着いたぞ」という意味です。また、そこから転じて、予想していた状況に突入する時の「さあ、いよいよこれから」という意味で使用することもあります。

 

 Neighbour は、Neighbor の英国記述で、意味は同じ「隣人」となります。

 

 Might as well ~ は、Makes No Difference でも出てきた言い回しで、いっそ~の方が良いという表現です。

 

 Who can say ~ は、直訳すると「~だと誰が言える」となりますが、使用するニュアンスとしては「~については誰も分からない」というテイストで利用されます。

 

 nothing more than ~ という表現があります。ここは、直前の Are all dead と Are を共有しているので、分かり易く共有部分を取り除いて全体を改めると That the dreams we had before are nothing more than confetti on the floorとなります。この文において Are nothing more than は、「~以外の何物でもない」という意味合いになります。

S.O.S / ABBA

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Lyrics&訳

Where are those happy days, they seem so hard to find

I tried to reach for you, but you have closed your mind

Whatever happened to our love?

I wish I understood

It used to be so nice, it used to be so good

 

あの幸せは今どこにいったのかしら。何だか探しても見つからなそうよ

あなたに手を伸ばしてもみたけど、あなたの心は閉ざされたまま

一体私たちの愛に何が起こったの?

もしそれを知ることができたならば

あの時はとても楽しかった。そう、素敵な日々だった。

 

So when you're near me, darling can't you hear me

S.O.S

The love you gave me, nothing else can save me

S.O.S

When you're gone

How can I even try to go on?

When you're gone

Though I try how can I carry on?

 

ねえ、こんなに私の近くにいても、私の心の声は聞こえないのね

こんなことになってしまうなんて

あなたがくれた愛、それだけが私を安心させてくれるのに

こんな瀬戸際に立たされてしまうなんて

あなたが行ってしまったら

この先どう生きて行けばいいの?

あなたが離れてしまったら

また前に進もうだなんて思えるの?

 

You seem so far away though you are standing near

You made me feel alive, but something died I fear

I really tried to make it out

I wish I understood

What happened to our love, it used to be so good

 

あなたは近くに居るのに、なんだかとても遠くに思えるわ

あなたは生きる喜びをくれたけど、同時に生きる絶望と怖さもくれたのね

自分にやれることはもう、全てやったと思うけど

何とかして知りたかったわ

私たちに何が起こったのか。あの素晴らしかった日々はもう・・・

 

So when you're near me, darling can't you hear me

S.O.S

The love you gave me, nothing else can save me

S.O.S

When you're gone

How can I even try to go on?

When you're gone

Though I try how can I carry on?

 

ねえ、あなたは傍に居てくれるけど、私の胸の内には気付かないのね

もう駄目なのかしら

あなたは愛してくれた。それだけが心の救いなのだけど

もう終わりなのかしら

あなたが去ってしまったら

この先生きていくことができるのかしら

あなたがいなくなってしまったら

全て忘れてやり直すことができるのかしら

 

この曲について

 愛し合っていた二人が、いつしか時が経つにつれてその思いが薄れ、心が離れてしまっている状態を歌った歌なのではないかなと思います。この主人公は、少なくともまだ相手を愛しているようですが、その想いが通じている手ごたえが無く、そこに歯がゆさと焦りを感じているようですね。

 

 1番では「かつての幸せな日々をまた見つけるのは難しそう」と言っているので、まだ主人公はなんとかこの様子を打開しようとしているのではないかと思われます。そして、可能性は低くても、自分たちの間に何が起こったかさえ解かれば、まだ道はあると思っているのではないかなと思います。

 

 しかし、2番に来るとあきらめの表情が見えますね。かつては、相手から貰ったものは人生を素晴らしく思えるようにしてくれる、そんなものばかりだったのが、今は不安や悲しみと言ったものに変わってしまっているようです。そして、自分に出来る限りの手は尽くしたけれど、状況が変わらなかった。そういったことを嘆いているシーンに思えます。

 

 今、二人の関係が終わってしまおうとしている危機的状況、この状況がなんとか打開されるような救いを求める心情、もう元には戻ることができないのだろうという諦め。そして何より、相手の愛無しではこの先もう生きていくことができないという絶望感。そういったもの達を、救難信号を発する命の危険にさらされた人々の心境に重ねて例えたのが、このS.O.Sと言う曲なのだろうなと思います。

 

 さて、この曲は1975年にABBAによってリリースされた曲です。個人的にはABBAというと、Dancing Queen、Money、Gimme! Gimme! Gimme!、Mamma Miaのイメージが強く、この辺りから何か訳してみようかなと思っていたのですが、先日S.O.Sをたまたま耳にして「ああ、そういえばこんな曲もあったなぁ」と思い直し、今回訳してみました。この曲、サビよりもAメロの方がやけに印象深く、S.O.Sと聴くと先にそちらを思い出すのですが、僕だけでしょうか。(実際Aメロの方がS.O.S信号を出している雰囲気が出てると思うのですが・・・)

 


Abba - SOS

 

 そして、ABBAと言えば何といっても映画「マンマ・ミーア!」(Mamma Mia!)ですよね。この曲も勿論劇中に登場し、ソフィの父親候補その1であるサムと、ドナのデュオで歌われています。かつて一時(本当に一瞬(笑))愛し合った二人ですが、長い時を経て再開した今となっては、同じような感情を持つことなど到底できません。劇中ではサムの方はまだやり直せるならやり直したいと思っているものの、既に独りでソフィを育てあげ、ここまで生きてきたドナにその思いは簡単には届きません。まさにこのシチュエーションは、S.O.Sに出てくる二人ですね。

 


Pierce Brosnan and Meryl Streep sing "S.O.S" in "Mamma Mia!"

 

訳、言葉について

 2番に「Make it out」という言葉が出てきます。このMakeとOutの組み合わせの言葉は多岐に渡りすぎて非常に困ってしまううえに、非常に頻繁に出てくる言葉なのですが、いまだにどう訳したら良いものか正直良く分かっていません。「(主に書類を)完成させる」「理解する」「露わにする」「時間を確保する」「いちゃつく」etc、etc... ただ、何となく根底のニュアンスとしては、物事を良い方向に押し進めるような意味合いを持っているのではないかなと思えます。なので、日本で言うところの「良きに計らう」だとか「宜しくやる」を一度念頭に置くと、何となく前後の文が繋がり易いような気がします。ということで、今回はそれにさらにreallyがついているので、最善の手は尽くしたという感じの捉え方をしてみました。

プロフィール

笹森茂樹

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