The Scientist / Coldplay

 

Lyrics&訳

Come up to meet you

Tell you I'm sorry

You don't know how lovely you are

 

君に会う為向かってる

謝罪の気持ちを伝えたい

知らないだろう。その愛らしさは如何程か

 

I had to find you

Tell you I need you

Tell you I set you apart

 

君を探し出すべきだった

大事な人だと伝える為に

特別なのだと伝える為に

 

Tell me your secrets

And ask me your questions

Oh, let's go back to the start

 

本当の声を聞かせてほしい

言いたいことは尋ねてほしい

一からお互い出直す機会を

 

Running in circles

Coming up tails

Heads on a science apart

 

ただ同じことの繰り返し

コインを投げれば裏の目ばかり

理論を無視して出ぬ表側

 

Nobody said it was easy

It's such a shame for us to part

Nobody said it was easy

No one ever said it would be this hard

Oh, take me back to the start

 

簡単だとは思わなかったが

別れるのは大きな汚点だ

簡単だなんて言われなかったが

これ程までとも言われなかった

僕をあの日に戻して欲しい

 

I was just guessing

At numbers and figures

Pulling the puzzles apart

 

ただあれこれ推し測ってた

どんな数字か、どんな図形かと

パズルを引き寄せバラバラにした

 

Questions of science

Science and progress

Do not speak as loud as my heart

 

科学の難問

科学と進歩

心はそれらの声も掻き消し

 

Tell me you love me

Come back and haunt me

Oh, and I rush to the start

 

僕を愛していると言ってと

戻って僕の隣に居てと

出会ったあの日に駆けこんで行く

 

Running in circles

Chasing our tails

Coming back as we are

 

あの頃をまたを繰り返そう

裏目のコインは打ち砕こう

有るべき二人にまた戻ろう

 

Nobody said it was easy

Oh, it's such a shame for us to part

Nobody said it was easy

No one ever said it would be so hard

I'm going back to the start

 

誰一人として易しい事とは

でもお互い、別れは惨めだ

誰一人として簡単だとは

しかしこれ程難問だとも

また一からやり直すんだ

 

この曲について

 恋人ともはや破局している状況における、後悔を歌った歌のようですね。

 

 最初のフレーズを見る限り、この主人公はもう恋人とは完全に音信不通になってしまっているようです。謝ることも、自分の愛も伝えることも叶わない状況のようです。それに対し、主人公はああするべきだった、こうしたかったと嘆くと共に、いくら分析して、世の中に普く理屈を、理論をもってしても、この状況は変わらないのだと悟っているようです。
 この、難問に向き合ってあれこれ悩み答えを見い出そうとしている姿を、日々難問に立ち向かっている科学者の姿に準えて「The Scientist(科学者)」というタイトルなのかなと思います。

 

 そして、ただ確かなのは、出会って最初の頃は上手く行っていたこと。それだけです。それ故に、出会った頃の自分を思い出し、その自分に戻るから、また一からやり直したいと主人公は願うのですが……科学と違い、トライアンドエラーで答えが求められる分野ではないですよね。こう捉えると、永遠に答えを出せない主人公の未来が見て取れる気もして、なんだかバッドエンドの小説を読んだ後のような気分になります。

 

 さて、この曲はコールドプレイ(Coldplay)によって、2002年にリリースされた曲で、アルバム A Rush Of Blood To The Head に収録されています。最初にタイトルから、割とクレイジーな曲なのだろうなと想像していたのですが、全然違いましたね(笑)


Coldplay - The Scientist

 

 また、この曲は glee のシーズン4で歌われました。シリーズ内を代表するカップル4組が一斉に破局してしまうという、何とも言えぬ悲惨な回を締めくくる曲として歌われています。ですが、歌詞の内容を見ると納得ですね。

GLEE - The Scientist (Full Performance) (Official Music Video)

訳、言葉について

 run in circle は、「堂々巡り」を意味する言葉だそうです。最初は、答えを出せない状態の事を指していますが、二回目に使われている部分では、幸せだった頃にまた戻っていこうという意思を表しているのではないかなと思います。

 

 coming up tails と heads on science apart は、heads がコインの表側、tails がコインの裏側であることを知っていれば分かり易くなると思います。※heads or tails で、コイントスの時の定番の掛け声となります。
 そして即ち、come up tails はコイントスの結果が裏面であることを意味し、heads on science apart は、コインの表側は科学から離れた所にある……つまり、本来は1/2の確率で出るはずの表が何度やっても出てこないことを意味していると思われます。