さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

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Top Of The World / Carpenters

Top Of The World / Carpenters

 

Lyrics&訳

Such a feelin's comin' over me

There is wonder in most every thing I see

Not a cloud in the sky, got the sun in my eyes

And I won't be surprised if it's a dream

 

なんて気持ちに襲われたものかしら

目に映るもの全てが不思議なの

雲一つない空に、目には眩い太陽

これは夢でも不思議じゃないわね

 

Everything I want the world to be

Is now comin' true especially for me

And the reason is clear, it's because you are here

You're the nearest thing to Heaven that I've seen

 

私が望んだ世界の在り方、その全てが

今、その通りになる。そう、私の為にね

理由なんてとても簡単。あなたって人がここにいるから

私が想い描いてきた世界には、一番あなたに居て欲しいの

 

I'm on the top of the world lookin' down on creation

And the only explanation I can find

Is the love that I've found ever since you've been around

Your love's put me at the top of the world

 

私は今ね、誰より一番高い場所から、生まれ始めた世界を見てる

そしてそうね、ただこれだけは解かっている

それはこの愛。出会った時から気づいていた気持ち

あなたの愛で、私は誰よりも高く舞い上がれるの

 

Somethin' in the wind has learned my name

And it's tellin' me that things are not the same

In the leaves on the trees and the touch of the breeze

There's a pleasin' sense of happiness for me

 

私の名前を覚えてくれた、風にそよがれている物たちが

同じものなど何一つ無いと教えてくれるの

そしてこの木々の葉の下、この風の手触り

なんていい気分。私の幸せがそこにあるわ

 

There is only one wish on my mind

When this day is through I hope that I will find

That tomorrow will be just the same for you and me

All I need will be mine if you are here

 

たった一つ、願いをかけていることがあってね

今日この日が終わる時、こう思えますようにって

明日も今日と変わらない二人でいられるんだなって

あなたがいれば、欲しいものはそれで全部

 

I'm on the top of the world lookin' down on creation

And the only explanation I can find

Is the love that I've found ever since you've been around

Your love's put me at the top of the world

 

そう、誰も辿り着けない高い場所から、作られ始めた世界を見てる

そして私が見い出せる答えはただ一つ、

あなたと出会った時に生まれていた愛

あなたの愛が、私をここまで導いてきたから

 

I'm on the top of the world lookin' down on creation

And the only explanation I can find

Is the love that I've found ever since you've been around

Your love's put me at the top of the world

 

そう、この世のどこより高い場所から、新たな世界の始まりを見てる

そして、ただこれだけは信じて良いって思ってる

それは出会えた時から、ずっとそこにあった愛

あなたの愛は、私をここまで連れてきてくれたから

 

この曲について

 もはや知らない人は居ないのではないかと思われる曲ですね。タイトルと、穏やかに弾んだ明るい曲調からは、殆どの人が幸せそうなイメージが浮かぶのではないでしょうか。

 

 最初の2文だけは、少し思わせぶりな内容かもしれませんね。「何て気分に見舞われてしまったのか」「目に映るもの全てに違和感を覚える」ともとれるこのフレーズは、字面だけ見れば、もしかしてこの主人公に何か悪いことでも起きてしまったのではないかという展開を予想する人もいるのではないでしょうか。

 

 しかし、その次に語られる景色はなんともすがすがしく、気持ちの良い映像となっています。ここで、主人公には信じ難いほどの幸運が訪れ、嬉しさと戸惑いが入り混じっているのだなということが分かります。
 その幸運とは、自分が思い描いてきた理想の世界(未来)が、実現してしまうのだということです。そしてその世界は、あなたがいることによって実現されるという……あ、真面目に訳すと結構恥ずかしいですね、これ。

 

 サビでは、この主人公は世界の中で最も高い場所に立ち、今まさにその世界が造られ始めているのを見下ろしている言っています。後述しますが、自分の思い描いてきた世界が実現するということを、ここでは聖書上の「天地創造」のイメージで例えており、なんとも壮大なスケールで自分の幸せを表現しています。
 そして最後に、そんな世界を見下ろせる高い場所まで連れてきてくれたのが、あなたの愛なのだという……あ、やっぱり真面目に訳すと結構恥ずかしいですね。
 それにしても、日本語でも幸せな状態の時に「天にも昇る気持ち」と言いますが、国を越えても幸せと高い場所と言うのは、何かしらリンクするんでしょうね。

 

 2番では、日々の小さなことに、もう十分なほど幸せを見い出しているように思えます。そして、そんな一日とそれを過ごす二人が、変わること無くこのままでいられれば、他にはもう何もいらないと言っています。本当にこの主人公はこの相手のことが好きなんですねぇ。

 

 さて、この曲は1972年に、カーペンターズ(Carpenters)によって歌われた歌ですが、当時はアルバム内の一曲でしかなかったそうで、現在良く知られているバージョンでシングルリリースしたのは、1973年になってからのことだそうです。

 
The Carpenters- Top Of The World(HD/HQ)

 この曲は、小学校で音楽好きの先生が教えてくれた、僕が生まれて初めてまともに聴いた洋楽でした。一部の年代の方は、ドラマのオープニングテーマに起用されたことで、この曲を知ったと言う方も多いでしょうね。

 

訳、言葉について

 Come over は「やってくる」という意味でも使えますが、「支配する」「襲う」のようなニュアンスで捉えることもできる言葉です。今回は、あまりに最初から最後まで幸せいっぱいなシチュエーションというのもなんなので、後者のニュアンスで捉えてみました。

 

 Look down は、そのまま「見下ろす」という意味ですが、使い方によっては「軽蔑する」という意味にもなる言葉です。この曲においてはもちろん前者ですね。

 

 Creation は、普通に訳せば「創造物」なのですが、本文中にも記述した通り、これは聖書上の「天地創造」を意味する言葉でもあります。つまりこの曲においては、自分の見る世界が変わる今まさにその瞬間を、新しい世界が創造されるというイメージで例えているということになります。

Rainy Days And Mondays / Carpenters

image

 

Lyrics&訳

Talkin' to myself and feelin' old

Sometimes I'd like to quit

Nothing ever seems to fit

 

独り事。老いたと感じる

時折、終わりにしたいと思う

目に映る物は違和感ばかり

 

Hangin' around

Nothing to do but frown

Rainy days and Mondays always get me down

 

まとわりついてる

重い気持ちに何するでもなく

いつだって、心は沈む。雨と月曜

 

What I've got they used to call the blues

Nothin' is really wrong

Feelin' like I don't belong

 

そう、これを憂鬱というのね

これと言った理由などない

寄る辺の無いこの胸の内

 

Walkin' around

Some kind of lonely clown

Rainy days and Mondays always get me down

 

ただうろついている

独りぼっちの道化師見たく

いつだって、心も濡れる。雨と月曜

 

Funny but it seems I always wind up here with you

Nice to know somebody loves me

Funny but it seems that it's the only thing to do

Run and find the one who loves me

 

変ね、結局はいつもあなたのもとに

愛されている。そう思えるのは素晴らしい

でも変ね、私のするべきはむしろ

愛される為、ここから逃げ出し求めること

 

What I feel has come and gone before

No need to talk it out

We know what it's all about

 

幾度も揺れて動く私の心は

口に起こすまでも無い

分かっている。お互いにもう、全て

 

Hangin' around

Nothing to do but frown

Rainy days and Mondays always get me down

 

たちこめている

心の闇も払うこと無く

いつだって、心の浮かぬ。雨と月曜

 

Funny but it seems that it's the only thing to do

Run and find the one who loves me

 

可笑しなものね。こんな道しか無いと思える

あなたから離れ、別の誰かを探さなければと

 

What I feel has come and gone before

No need to talk it out

We know what it's all about

 

何度も移り変わるこの胸の内は

あなたに伝える必要も無い

これが全てと分かっているから

 

Hangin' around

Nothing to do but frown

Rainy days and Mondays always get me down

 

まだたたずんでる

笑えぬ顔も繕うことなく

いつだって、心が褪せる。雨と月曜

 

Hangin' around

Nothing to do but frown

Rainy days and Mondays always get me down

 

また彷徨ってる

濡れる頬も拭うことなく

いつだって、心も晴れぬ。雨と月曜

 

この曲について

 あーもう湿っぽい!はっきりしない!ジメジメした雨模様と同じような、煮え切らない女性の心模様を描いた曲のようですね。

 

 この主人公、恋人や夫と呼べる人と長く生きており、それなりに幸せと言えば幸せな境遇に居るのかも知れません。しかし、常に自分の心の中に「本当にこれが自分の幸せなのか」と常に疑問が投げかけられているように思えます。

 

 しかし、この気持ちに関しては一言で表現できるような気持ではなさそうです。長い生活に飽きてきたのかと言えば少し違う気もしますし、ではうんざりしているのかと言えば、少なくとも相手の愛は大切なものと言う想いもあるようです。かといって一時の気の迷いなのかと言えば、それなりに長いこと心に秘めている気持ちのようにも思えますし、身も蓋も無く言うなら倦怠期……でしょうかね。

 

 この曲のキーフレーズは、雨ではなく月曜日というところなのでしょうね。日曜日は恋人、あるいは夫と共に一日を過ごしたのでしょう。そしてその次の日、その人は仕事で外に出て行って主人公が一人残されるわけですが、この時の心境はいかがなものなのでしょうね。丸一日の間、自分を愛してくれていた人がいなくなった寂しさの一方で、しかしともすれば、自分はむしろその状況に少しほっとしているのかもしれないといった複雑な胸の内を抱えているのかもしれません。そしてそんな気持ちになりがちな月曜日を、この雨の日の憂鬱さに重ねてより重く際立たせている。そんなシチュエーションを歌った曲でしょうね。

 

 さて、この曲は1971年にカーペンターズ(Carpenters)により歌われた曲で、邦題では「雨の日と、月曜日は」と呼ばれています。
 特別印象的な曲では無いかもしれませんが、でも一度はどこかで耳にしたことのある曲なのではないかと思います。男女関係に留まらず、自分の中でも気持ちがはっきりせずにただ一日だけが過ぎていってしまう日にはぴったりな曲に思えます。


Carpenters - Rainy Days And Mondays

訳、言葉について

 Talk to my self は、自分自身に話しかける、即ち「独り言を言う」という意味となります。

 

 Hang around は、「辺りをうろつく」とか「佇む」といった意味の言葉です。

 

 Get 誰それ down で、「誰それの気持ちを沈ませる」という意味になります。
 余談ですが、以前 Good Time にもこの熟語が出てきています。ただ、あちらは全く意味が違い「~に賛成する」とか「パーティを開催する」という意味で使用されていました。
 ……何でここまで意味が違うんでしょう……
 多分、Down 自体「賛成する」という意味があるので、パーティーが日常的に行われているアメリカでは「パーティに行く人~?」という呼びかけに対して「賛成~」というやり取りが繰り返された中で、「賛成を得た(Get down)」→「じゃあパーティを開こう・行こう」というような流れで、パーティと Down が結びついたのかも知れません。憶測ですが。

 

 Come and go は Karma Chameleon のサビに出てきましたね。行ったり来たり……というイメージから派生したのか「移り変わる」という意味で捉えられる言葉です。

プロフィール

笹森茂樹

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