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Lyrics&訳

When it's love you give

I'll be a man of good faith

Then in love you live

I'll make a stand. I won't break

I'll be the rock you can build on

Be there when you're old

To have and to hold

 

君がくれた物が愛だったなら

僕は曇ることなく誠実で在ろう

君と共に愛を過ごせた時

挫けること無く、踏み止まろう

揺らぐことない、礎になろう

年月を経ても、共に在ろう

助け合う為。喜び合う為

 

When there's love inside

I swear I'll always be strong

Then there's a reason why

I'll prove to you we belong

I'll be the wall that protects you

From the wind and the rain

From the hurt and the pain

Yeah! Hey!

 

胸の奥に、愛が生まれたなら

強く在るとここに誓おう

もし理由が必要ならば

僕しかいないと証明しよう

君を守る壁にもなろう

雨も寄せない。風も吹き入れない

辛くはさせない。傷つけさせない

ああ、そうさ

 

Let's make it all for one and all for love

Let the one you hold be the one you want

The one you need

 

さあ今こそ。全てを一人に。全てを愛に

その手で留め置く人を、望んだ人に

掛け替えのない人に

 

'Cause when it's all for one it's one for all

When there's someone that should know

Then just let your feelings show

And make it all for one and all for love

 

全ては一人に、全てとなる一人に。今その時が

それを知るべき人が訪れたから

そして君の想いを隠したりせず

全てを一つに。全てを愛に

 

When it's love you make

I'll be the fire in your night

Then it's love you take

I will defend, I will fight

I'll be there when you need me

When honor's at stake

This vow I will make

Yeah!

 

君が培った物が愛だったなら

僕は闇を照らす灯火で在ろう

君が愛を手にしたその時

僕はそれを守ろう。その為に戦おう

望むときに傍に在ろう

名誉にかけて

誓いを守ろう。約束を果たそう

出来る筈さ

 

That is all for one and all for love

Let the one you hold be the one you want

The one you need

 

それが僕の全て、愛に注ぐ全て

その手が繋ぐ人は、望みの人となる

離れられない人となる

 

'Cause when it's all for one it's one for all.

When there's someone that should know

Then just let your feelings show

And make it all for one and all for love

 

全てが一人に、その一人が全てになる時だ

それを伝えるべき人が現れたんだ

そして素直な心を打ち明けて

全てをその人に、その愛に

 

Don't lay our love to rest

'Cause we could stand up to the test

We got everything and more than we had planned

More than the rivers that run the land

We've got it all in our hands

 

この想いを片時も緩めてはいけない

立ち上がり、試練を乗り越える為に

思いもよらなかった。僕らの手には世界の全てが

地を流れる大河ですら例えられない

大いなる物が僕らの手には

 

Now it's all for one and all for love

Let the one you hold be the one you want

The one you need

 

今、その全てを一人の為に。愛の為に

その手が抱きしめる人こそ、望んだ人だから

大切な人だから

 

'Cause when it's all for one it's one for all

When there's someone that should know

Then just let your feelings show

When there's someone that you want

When there's someone that you need

Let's make it all, all for one and all for love

 

全てを一人に、全てとなる一人に

それを伝えるべき一人が現れた時

そしてその胸の内を明かそう

君の望む人が現れたから

君に必要となる人が現れたから

心を決めるんだ。全てを一人に。愛する人に

 

この曲について

 何となく歌詞をなぞった時「愛する君に全てを捧げよう」という曲だと思いましたが、ちゃんと見てみると、どうもそれだけではないようです。

 

 この曲、Aメロでは自分自身の相手に対する想いと、その決意について歌っています。相手がもし自分の事を愛してくれていると言うのなら、自分は全身全霊を込めてその想いに応えようという強い意志が見てとれます。この辺りから既に、All For Love(全てを愛に)という主題を良く表していると思います。

 

 ただ、この時点では相手がどのような想いでいるかはまだ確定していないように思えます。と言うか、自分はこの愛に確信は持てているが、では相手も果たして同じぐらいこの愛を信じているとまでは行っていない状態なのではないでしょうか。

 

 そこで、サビではこの相手の迷いのような物を断ち切り、気持ちに決心をつけさせようと語りかけます。全てを一人に捧げる。それに相応しい人間が今、目の前に居るじゃないか。さあ、お互いの全てをお互いに捧げ合おう。そんなことがサビでは語られているようですね。
 言ってみれば「僕こそが君の運命の人だよ」ぐらいの事を言っているような物ですが、あまり嫌味が無いのはAメロが誠実だからでしょうか。

 

 また、Aメロこそ自分主体の歌詞ですが、それ以外を見てみると、us (let's = let us) 、we 、our などの言葉が多く、メッセージとしては共に歩んでいこうという色合いの方が実は強い曲なのかなと思います。
 何となくこの曲から誠実さがにじみ出て感じられるのは、上記のような歌詞から、愛は二人で作る物という大前提が見え隠れするからかなと思います。

 

 さて、この曲は1993年に、ブライアン・アダムス(Bryan Adams)、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)、スティング(Sting)の3人によって歌われた曲で、映画「三銃士」(原題:The Three Musketeers)にて使われた一曲となります。映画に因んで大御所三人で歌われているのが良いですね。歌詞中に、三銃士のモットーである One for all, All for one が使われているのもニクい演出です。

 


Bryan Adams, Rod Stewart, Sting - All For Love

 この曲は僕が中学二年生ぐらいの頃に、NHKの歌番組「二人のビッグショー」で、沢田研二と郷ひろみがデュエットで歌っていたのを見て初めて知った曲でした。当時、曲のタイトルを忘れてしまい、CDが手に入らなかったのですが、曲の印象だけは凄く強烈に残っていて、頭の中にサビの部分が蘇ることが何度も有って悶々としていました。その後、インターネットが普及したことで再び巡り会えた曲です。ネットに感謝。

 

訳、言葉について

 Make a stand で「立ち上がっている状態を維持する」即ち「踏ん張る」「踏み止まる」という意味の言葉になります。

 

 Let's make it は「さあ、成し遂げよう」というようなニュアンスで捉えればいいのかなと思います。

 

 At stake で、「懸かっている」のニュアンスが作れるそうです。今回は Honor's at stake なので、正に「名誉が懸かっている」とか「名誉を賭けて」という意味になるようです。

 

 サビで出てくる  All for one, One for all は、順序は逆ですが、上記の通り三銃士のモットーとなる言葉で、日本語では「一人は皆の為に、皆は一人の為に」と訳されることの多い言葉です。ただ、この曲においてのみ考えるのであれば、ここで「皆」という言葉が出てくるのはさすがに唐突過ぎるので、All は素直に「全て」と捉えた方がいいでしょうね。かと言って One for all を「一人は全ての為に」と捉えてもやっぱり前後の歌詞との意味が繋がらないので、ここは「全てと同じぐらいの価値を持つ一人の人」と捉えればしっくりくるのかなと思います。

蛇足

 余談ですが「一人は皆の為に、皆は一人の為に」という意味の言葉をモットーに掲げた有名な戦国武将がいます。石田三成です。
 彼の掲げる旗には「大一大万大吉」という紋が記されており、意味は「一人が万人に尽くし、万人が一人に尽くせば、天下は大吉であろう」とされています。正に、One for all, All for one ですね。なので、もしこの言葉を訳せと言われたら、すかさず「大一大万大吉」と答えてみましょう(?)