Standing In The Light / Jordan Smith

Lyrics&訳

Stand in the light and be seen as we are

 

あの光の中に立つんだ。僕らのカタチが見えるよう


Didn't I tell you I hear what you say

Never look back as you're walking away

Carry the music the memories and keep them inside you

Laugh every day
Don't stop those tears from falling down

 

僕に君の言葉がどう聴こえているか、伝えなかったよね

歩みを止めて、後ろばかり振り返ることはしないで欲しいんだ

あの日の歌、あの思い出は胸にしまって持って行けばいい

いつも笑顔は絶やさないで

でも涙が零れたなら止めたりしないで

 

This is who I am inside

This is who I am I'm not gonna hide

'Cause the greatest risk we'll ever take is by far

To stand in the light and be seen as we are

So stand in the light and be seen as we are

 

僕はそういう心で生きている。見た目なんて関係ない

そう、こんな人間なんだ。隠す気はないよ

いずれ、僕らはかつてない危機に晒されるだろうから

あの光の中で、包み隠さずに立っていればいい

そうさ、あの光の中で、この姿のまま立っていればいい

 

With courage and kindness hold on to your faith

You get what you give and it's never too late

To reach for the branch and climb up leaving sadness behind you

Fight hard for love

We can never give enough

 

勇気と優しさを以て、信じることを止めないで欲しい

与えることと得ることは同じこと。今からだって遅くない

枝に手を伸ばして樹を登るんだ。悲しみは下に置いて行けばいい

愛の為、必死で抗おう

与え過ぎて与え過ぎるなんてことは無いんだ


This is who I am inside

This is who I am I'm not gonna hide

'Cause the greatest risk we'll ever take is by far

To stand in the light and be seen as we are

So stand in the light and be seen as we are

 

僕はそう言う風に生きてるつもりだ。意外かもしれないけど

こんな僕を、何も隠しているつもりはないんだ

さあ、いま人生最大の危険に晒されるわけじゃない。だから

あの光の中、何も隠さずお互い生きて行こう

そうさ。僕らはあの光の中に生きていいんだ

 

Riding the storms that come raging toward us we dive

Holding our breath as we break through the surface

With arms open wide

With arms open wide

 

災いをもたらす数多の嵐なら、自ら飛び込んで乗り切ればいい

表に抜け出せるよう、しっかり息を止めて

両手を大きく開いて

その両手を、大きく

 

This is who I am inside

This is who I am I'm not gonna hide

'Cause the greatest risk we'll ever take is by far

To stand in the light and be seen as we are

So stand in the light and be seen as we are

 

これが僕なんだ。変えられない

これが僕なんだ。隠しもしない

どうせいつか、これより大きな災いは訪れるから

あの光の中で、ありのままを認め合おう

あの光の中で、ありのままを認めて貰おう

 

'Cause the greatest risk we'll ever take is by far

To stand in the light and be seen as we are

So stand in the light and be seen as we are
So stand in the light and be seen as we are

 

そうさ、いつか何よりも辛い出来事が待っているなら

この光の中、僕が僕である姿で

この光の中、君が君である姿で

この光の中、皆が皆である姿で

 

この曲について

 自分を隠してしまう人、世の中の目が気になってしまう人、光ある場所を恐れてしまう人。そんな人へ、逃げたり隠れたりしないで、堂々と生きて行けばいいというメッセージを込めた応援歌のようですね。曲調も、ゆるやかで厳かな雰囲気を持ちながら、ひっそりと行進曲の要素が含まれています。

 

 比喩がやや多めの歌詞なので、全体像を掴むのにちょっと苦労しましたが、一番では、後ろを振り返ったりしないでまっすぐ前を見て進んでいこうと言うメッセージかなと思います。思い出は胸の中にしまっておくだけにして、笑いたいときに笑い、泣きたいときに泣く。そんな風に生きて行こうと言っています。

 

 そして、自分もそう言う人間だから、そう言う風に生きているから大丈夫と伝えます。自分の内面を隠さずに生きるのは確かにリスクを伴うことかもしれないけれど、人生最大の危機なんてものはもっと後に訪れることで、今このリスクは大したことじゃない。そんな感じのことを伝えているように思えます。

 

 2番では、自分の心根に正直に生きて行こうと言う内容かなと思います。誰かに自分の手を貸したり、何か与えたりすることを恥ずかしがったり躊躇ったりせず、素直に思ったように行動することで、自分も満たされるということが歌われています。

 

 Dメロ(になるのでしょうか)では、何か災いが起きたとしても、逃げずに立ち向かっていこうという意志が見て取れます。と言っても、自ら戦うと言うよりは、じっと耐えて過ぎ去るのを待つという印象を受けました。

 

 総じてみると、何をしてても不運なことや災いと言ったことは起きてしまうのだから、だったら変に暗い中を逃げ隠れせず、光の当たる場所で自分が何者か、どんなことをしているかをはっきり見て取れる中で素直に生きて行こうという、そんな曲なのかなと思います。綺麗なメロディに比して、歌詞は特に韻踏みに拘った様子があまり無く、狙った感の無い印象を受けるのですが、そちらの方がこの曲の持つメッセージに馴染むかもしれませんね。

 

 さて、この曲はジョーダン・スミス(Jordan smith)によって2016年にリリースされた曲で、彼のファーストアルバム、Somthing Beautifuleに収録されています。たまたまYouTubeを見ていた時に発見したのですが、この体つきからおよそ想像もつかない、芯のある透き通った声にすっかり参ってしまいまして、即購入してしまった一曲です。曲調こそ荘厳な雰囲気でメリハリの効いた曲では無いのですが、にもかかわらずここまで飽きさせずに、むしろ思わず振り返ってしまう位に引き込ませる声の魅力は、本当にすごいの一言です。

Jordan Smith - Stand In The Light (Official Video)
 

 ジョーダン・スミスは、アメリカのThe Voiceと言う、所謂アーティスト発掘番組にて2015年に優勝し、それを機にデビューしております。その番組では、歌の審査員は最初、歌っている本人を見ることができないのですが、歌声を聴いて是非その歌い手を見てみたいと宣言したら、その姿を見ることができると言うルールとなっています。で、いざ歌声を聴いてから本人の姿を目の当たりにした審査員のリアクションが、とても面白いです(笑)

 

訳、言葉について

 Walk awayで、逃げると言う意味になります。ただ、この言葉が使われる箇所 Never look back as you're walking away は、日本語にそのまま訳すと「逃げる時と同じように、振り返ることはするな」となってしまい、日本語としては今一ピンとこない表現になってしまった為、反対の切り口から訳すことにしました。結果として、逃げると言う表現は使わずじまいとなってしまっています。

 

 サビに出てくる This is who I amですが、「これが自分という存在だ」という意味になります。にしても、これに inside(中身は) という言葉が付いているのは、やっぱり本人の特徴でもある「見た目と中身のギャップ」を意識した歌詞なのでしょうか……

 

 By far は幾つか使われ方のある言葉ですが、「遙か」というニュアンスのある言葉です。サビの部分に使われている言葉ですが、少し言葉を省略すると The greatest risk is by far となり「最大の危機は遙か先にある」という意味合いになるのかなと思います。ちなみに、これがもし be動詞が無く The greatest risk by far となると「想像を遙かに絶する最大の危機」となり、前の言葉を強調する意味合いになるそうです。

 

 Hold one's breath は、「~の息を止める」とか、「~の息を殺す」という意味となります。