Say / John Mayer

 

Lyrics&訳

Take all of your wasted honor

Every little past frustration

Take all of your so-called problems

Better put 'em in quotations

 

踏みにじられた誠実さ

心に積もる些細な葛藤

悩みと呼ばれる物たち全て

いつかの誰かの言葉に乗せて

 

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

 

声に出すんだ

聴いて欲しいこと

吐き出したいこと

胸につかえていること、全部

 

Walking like a one man army

Fighting with the shadows in your head

Living out the same old moment

Knowing you'd be better off instead,

If you could only . . .

 

孤独な兵士の様に歩き

心を蝕む影と戦い

色褪せ変わらぬ時を生き抜き

這い上がるべき先の地を知る

ただ君にその意志さえあるなら

 

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

 

言葉にするんだ

言わなければならないこと

伝えなければならないこと

話さなければならないことを

 

Have no fear for giving in

Have no fear for giving over

You'd better know that in the end

It's better to say too much

Than never to say what you need to say again

 

躊躇わないで。君の声を届けることを

恐れなくていい。その重荷を明け渡すことを

振り返れば、それで良かったと

声の限りを尽くした方が

いつものように、飲み込むよりも

 

Even if your hands are shaking

And your faith is broken

Even as the eyes are closing

Do it with a heart wide open (a wide heart)

 

君のその手が戦慄いたとして

君の支えが砕かれたとして

君のその目が伏せられたとして

それでも心は閉ざさないで

 

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

Say what you need to say, say what you need to say

 

その悲しみを。その怒りを

その迷いを。その孤独を

その苦しみを。その憎しみを

その過ちを。その後悔を

その優しさを。その志を

その喜びを。その感動を

その想いを。その愛しさを

言葉に替えよう。その声で伝えよう

 

この曲について

 普段思っていてもなかなか口に出せない言葉を、一人で抱えずに声にして周りに伝えようというメッセージが込められている曲です。

 

 この曲のキーフレーズでもある Say what you need to say(君が言うべきことを言おう)ですが、ではその言うべきこととは何でしょうか。この曲では主に、心に重く圧し掛かる事柄全般がメインとなっているようです。
 特に1番では、自分の中に抱えている悩み、苦しみがピックアップされています。正直者がバカを見るような世の中や、納得のいかないこと、そんなことに悶々としている誰かの様子が目に浮かぶ気がします。

 

 しかし、そんな想いは全て誰かに伝えてしまおうとこの歌い手は諭します。誰かに話して、その胸の内を分かって貰い、抱えている重荷を少し肩代わりして貰った方がずっと良いということを伝えています。そしてそうすることで、今のどうにもならない状況から抜け出していける。そんなことが2番のフレーズで仄めかされています。

 

 そしてCメロ後の3番では、これからも色んな辛いことや絶望してしまうことが襲ってきたとしても、誰かに一緒に分かって貰えれば乗り越えられる。だから、声に出そう(Say)と、改めてタイトルに集約されているようです。

 

 さて、この曲はジョン・メイヤー(John Mayer)によって2007年にリリースされた曲で、2009年にはグラミー賞を受賞しています(と言っても、ジョン・メイヤーは他にも7曲ほどグラミー賞獲得してますが……)。とてもシンプルな曲ですが、それ故に多くの人に受け入れられたのかも知れません。



John Mayer - Say

 

 また、この曲はgleeの数あるエピソードの中でも特に異色の回となる、シーズン4の「最後に伝える言葉」で使用されています。
 このエピソードは、2012年に起こったコネチカット州での小学校銃乱射事件がきっかけで作られたと言われております。銃声が聞こえてからの生徒たちの行動や学校の対応がとても生々しく描かれており、加えて普段は基本コメディ路線のgleeだからこそ、突然なんの前触れも無く訪れる銃社会の理不尽な恐怖が凄くリアルに伝わってきます。日本にいてはピンとこない、アメリカと言う国のある側面を伝えてくれるエピソードですので、ご覧になっていない方は是非。



GLEE - Say (Full Performance) HD

訳、言葉について

 Put は、通常は「置く」という意味で使われますが、場合によっては「言葉にする」という意味で使われます。例えば「なんて言ったらいいかなぁ」というニュアンスを、 How should I put it という言い回しで表現できたりします。日本でも「言葉を並べたてる」と言ったりすることが有るので、考えてみればそんなに不思議なニュアンスではないのかも知れません。

 

 Give に関する言葉が2つありますが、まずGive in は、相手に渡すと言うよりは、相手に「届ける」といった意味合いになります。そしてGive over は相手に「引き渡す」といったイメージになるようです。

 

 Hands are shaking は、握手を意味する Hand shake とは違い、「手が震えている」という状態を意味しています。