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Lyrics&訳

One day, one night, one moment,

My dreams could be, tomorrow.

One step, one fall, one falter,

East or west, over earth or by ocean.

One way to be my journey,

This way could be my book of days.

 

一日、一夜、ほんの一瞬

私の夢はもう、明日にでも

一歩、一退、揺れる一事

東へ西へ、地も海も越え

一路、それが私の旅路

そして、綴られゆく一頁

 

(O la go la, mo thuras,)

(An bealach fada romham.)

(O oiche go hoiche, mo thuras,)

(Na scealta nach mbeidh a choich.)

 

繰る日々こそ、我が旅路なり

我が前に在るは遠き路なり

繰る夜もまた、我が旅路なり

其が物語、永遠に続かじ

 

No day, no night, no moment,

Can hold me back from trying.

I'll flag, I'll fall, I'll falter,

I'll find my day may be,

Far and away,

Far and away.

 

病める日、凍てる夜、惑える時も

挑む私を止められはしない

項垂れ、崩れ、心震え

その先にこそ我が日が在ると

遙か先まで

遠く先まで

 

One day, one night, one moment,

With a dream to believe in.

One step, one fall, one falter,

And a new earth across a wide ocean.

This way became my journey,

This day ends together,

Far and away.

 

一日、一夜、ただ一時も

私は夢を忘れはしない

一榮、一落、臆する一景

日々また新たな大地と海原

彼らと共に今日を終えよう

今この時も、これから先も

 

This day ends together,

Far and away.

Far and away.

 

彼らを綴って、筆を仕舞おう

来る明日もまた、その先もまた

頁が尽きる、その日が来るまで

 

この曲について

 一日一日を旅、そしてまた本の一ページになぞらえて、それらを綴っていくことで、自分の旅路を辿った一冊の本が出来上がっていく……というイメージを描いた曲だと思います。

 

 この主人公は、毎日を夢に向かって生きているようですね。しかし大事なのは夢だけではなく、その過程で訪れた様々な場所、目にした光景なども全てひっくるめて、自分を成すかけがえのない物であるとしており、それがこの曲のメインとなるメッセージではないかなと思われます。

 

 そして、この曲にはアイルランド語(ゲール語?)で書かれた部分があります。ここの内容自体は英語の歌詞と殆ど変わらないのですが、一点だけ違う所として、旅の終わりを暗示している一文があります。それが、Na scealta nach mbeidh a choich.という部分で、それぞれの意味は

 

Na scealta・・・その物語
Nach・・・~ではない(英語で言うnot)
Mbeidh・・・~だろう(英語で言うwill)
A choich・・・永遠に

 

となります。なので繋げて見ると「その物語は永遠ではないだろう」となります。このアイルランド語の部分は主人公の独白のような物だと思われます。なので、この主人公はいつか終わりが来ることをちゃんと分かっていて、しかしだからこそ、今日この日、この一時をかけがえのない物として捉えられているように見えます。恐らく、a new earth across a wide oceanの件は、同じことが繰り返されている日など一日も無く、全てが二度と自分の前に訪れることのない貴重な時であるということを言っているのではないかなと思われます。

 

 そう言った、自分なりの一日の瑞々しさが綴られて行き、遠い先、終わりの日が来た時、それが一冊の本として完成するところまでを心に描きながら、この主人公は夢を追い続けていくんでしょうね。

 

 さて、この曲は1991年にエンヤ(Enya)によって作られた曲で、アルバム「シェパード・ムーン(Shepherd Moon)」に収録されています。日本では、エンヤというと大体Wild Child、Only Timeの2曲に並んで、このBook Of Daysを思い浮かべる人が多いんじゃないでしょうか。

 エンヤにしては珍しくテンポ速め、押し強めな曲ですね。己の旅を綴る一冊を描く曲だけあって、壮大さと豊かさが入り混じった感じの作りになっています。

 


Enya - Book Of Days (video)

 

 久々に持っているエンヤの曲を流し聴きしていてこの曲に当たり、軽い気持ちで訳してみようかと思ったのですが、中にアイルランド語があって焦りました(笑)残念ながらアイルランド語は全く分からないので、ここだけはGoogle翻訳大先生に教えを請うて訳を書いています。本当、Googleって凄いですね……

 

訳、言葉について

 今回は特に難しい表現や言い回しは無いかなと思います。
 Flagは通常「旗」ですが、動詞として読む場合「疲れる」とか「しおれる」という意味になるそうです。風が吹いていない時の旗のイメージでしょうか・・・勿論、旗を立てるという動詞としても使用できます。

 

 なお、アイルランド語の部分はそれらしく古語っぽく書いていますが、あくまで雰囲気重視で書いただけで、正式な古語の文法は良く分かっていません(おい)