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Lyrics&訳

May God bless and keep you always

May your wishes all come true

May you always do for others

And let others do for you

 

お前にいつも神の恵みがありますよう

お前の全ての望みが叶いますよう

お前がいつも誰かの為に生き

そして誰もがお前に手を差し伸べますよう

 

May you build a ladder to the stars

And climb on every rung

May you stay

Forever young

 

お前が天に届く梯子をかけ

その一段一段を挫けず登れますよう

お前がそのままで在りますよう

いつまでも、いたいけなままで


Forever young, forever young

May you stay forever young

 

いつまでも、これから先も

振り返らず、前を向いたままでいますよう


May you grow up to be righteous

May you grow up to be true

May you always know the truth

And see the lights surrounding you

 

お前が正義と共に歩みますよう

お前が正直な心で生きますよう

お前が常に真実を求め

そしてその目に数多の光が現れますよう

 

May you always be courageous

Stand upright and be strong

May you stay

Forever young

 

お前が常に勇気を持ち

強く正しく在りますよう

お前がそのままで在りますよう

いつまでも、真っすぐなままで

 

Forever young, forever young

May you stay forever young

 

いつまでも、これから先も

諦めずに、何度も立ち上がれますよう


May your hands always be busy

May your feet always be swift

May you have a strong foundation

When the winds of changes shift

 

お前の手には常に成すべきことがありますよう

お前の足には常に赴くべき地がありますよう

お前の下には崩れぬ礎がありますよう

いつか、時代の風が吹いたその時に

 

May your heart always be joyful 

And may your song always be sung

May you stay

Forever young

 

お前の心が常に歓びに溢れていますよう

お前を讃える歌がいつまでも歌われますよう

お前がそのままで在りますよう

いつまでも、情熱あるままで

 

Forever young, forever young

May you stay forever young

 

いつまでも、これから先も

衰えず、若きままで在りますよう

 

この曲について

 非常にシンプルでストレートな歌詞なので、内容も伝わりやすいですね。恐らく自分の子供に対して歌われた歌ではないかなと思いますが、このような人間になって欲しい、このような人生を歩んでほしい、そして、いつまでも若々しい心を忘れずにいて欲しいという、そんな想いを伝える歌です。卒業式等の歌にも使えますね。

 

 歌詞はシンプルですが、やっぱりボブ・ディランだなというかなんというか、ストーリー性がちゃんとありますね。最初に神の祝福が在りますようにという所から始まっているということは、ここは相手(you)が生まれた直後であると思われます。

 そして、その次では1段1段梯子を着実に上って行って欲しいという想いになっておりますが、これは立って歩けるようになったり、少しずつ喋ることができたりと、子供ができることが増えていくのだろうなという期待と願いを込めているのではないかなと思います。

 

 そして次では、正しく在って欲しい、正義と共に歩んで欲しいという、精神面への成長を期待しており、その次は社会の中で常に必要とされる人で有り、やるべきことを持った人間であって欲しいと言う想いに変わり、最後は皆から讃えられる人であって欲しいとまで願ってしまっています。つまり全編を通すと、子供の一生涯を歌っており、そしてそれが充実した素晴らしいものであることを祈っております。言ってみれば「這えば立て、立てば歩めの親心」を壮大にした歌ですね。

 

 そして要所要所で、Forever Youngと言っています。これは、今のその瞬間の心を忘れないで欲しいという意味合いで捉えればいいと思いますが、歌詞中の時制と共に少しずつそこに含む意味合いが変わってくると思いますので、訳もそんな形で記載してみました。

 

 また、この曲を子供に対して歌っている歌と捉えたとしても、子供が生まれた時に、これから先の子供の成長とその先の人生を祈っているという情景を思い描く方もいらっしゃるでしょうし、子供と一緒に歌い手も歳を重ねており、子供の成長の折々に、その輝きを失わないで欲しいと願っているという情景が浮かぶ方もいらっしゃると思います。受け手によって見え方が変わってくるので、世の中のいろんな親にヒットする曲ではないかなと思います。

 

 さて、この曲はボブ・ディラン(Bob Dylan)によって1974年にリリースされたアルバム「Planet Waves」に収録された曲です。と言っても、自分としては中学校の「3年生を送る会」で歌ったことがあるから知っていたのであって、このレコードやCDは持っていないのですが・・・

 このPlanet Wavesに、この曲はスローバージョンと通常バージョンの2バージョンが収録されておりますが、どうも世間的にはスローバージョンの方が広く認められているようで、この曲のカバーを聴いてみると殆どがこのスローバージョンで歌われています(実際僕が歌ったのもスローバージョンでした)

 


Bob Dylan - Forever Young (Slow Version) [audio]

 

 なお通常バージョンは、ハーモニカをフィドル代わりのように使った、賑やかなお祝いの曲のようになっています。レコチョクなどでも手に入るので、一度こちらも聴いてみてください。

 

訳、言葉について

 複雑な言い回しが無いので、特筆することはあまりないのですが、頻出するMay youは「どうか~であって欲しい」とか「願わくば~となって欲しい」といった、未来の可能性を望む意味合いで使われています。ただ、口語的ではないようで、どちらかと言うとちょっと古めかしい祝詞や呪文の詠唱に出てきそうな雰囲気の言葉です。日本語で表すなら「願わくば、この者に神の御加護があらんことを」のような雰囲気になるのでしょうか。ただ、この雰囲気で訳してみたら余りにもRPGみたいな雰囲気になってしまったのでやめました(笑)