さて、この曲はなんて言ってるのだろう

英語は苦手ですが、洋楽を和訳しながらあれこれ意味を調べたり考えたりするのは好きなので、その勢いで書いています。
意訳と偏見だらけですが、ご容赦ください。

Have You Ever Seen The Rain / Creedence Clearwater Revival

Have You Ever Seen The Rain / Creedence Clearwater Revival

 

Lyrics&訳

Someone told me long ago

There's a calm before the storm

I know, it's been comin' for some time

 

かつて、誰かが俺に言った

嵐の前は穏やかなもんさと

そうさ、いつかそんな日が来るんだろう

 

When it's over, so they say

It'll rain a sunny day

I know, shinin' down like water

 

全て終われば、皆言うさ

晴れ晴れした日が降り注ぐ

そうさ、水のように陽が射すんだ

 

I want to know, have you ever seen the rain?

I want to know, have you ever seen the rain?

Comin' down on a sunny day

 

訊きたいんだが、あんた、雨を見たことあるかい

教えちゃくれないか。そんな雨を見たことあるかい

晴れ渡る日を降るような、な

 

Yesterday, and days before

Sun is cold and rain is hard

I know, been that way for all my time

 

昨日も、一昨日も

太陽は冷え、雨は激しい

そうさ、今までずっとそうだった

 

'Til forever, on it goes

Through the circle, fast and slow

I know, it can't stop, I wonder

 

この先ずっと、続いていくんだ

ゆっくり、早く、繰り返す

ああ、止められないさ。何でだろな

 

I want to know, have you ever seen the rain?

I want to know, have you ever seen the rain?

Comin' down on a sunny day

Yeah!

 

知りたいもんだ。皆の言う雨ってのを見たことあるかい

見てみたいんだ。あんたは、見たことあるのかい

晴れ渡る日を降るってやつさ

 

I want to know, have you ever seen the rain?

I want to know, have you ever seen the rain?

Comin' down on a sunny day

 

教えてくれ。そんな雨を見たことあるかい

なあ、どうなんだ。そんな雨、降ったことあるかい

晴れ渡る日を降るってやつを

 

この曲について

 非常に解釈に困る曲ですね。この曲は「The rain」をどう解釈するかで大分様相が変わります。

 

 まず1番では、いつか穏やかな日が来るものだと言う言葉を胸に、晴れた日を望んでいる様子がうかがえます。つまり、今は晴れてはいないようですね。しかし、いきなりその後のサビで have you ever seen the rain? (雨を見たことが有るかい)と尋ねられます。この時点では、この矛盾めいた展開を読み解くのは少し難しいかと思います。

 

 そして、続く2番ですが、ここでは人生ずっと雨が降っていたということを言っていますね。しかしこの後でもやはり「雨を見たことが有るかい」と言っています。これはどういうことでしょう。

 

 ここでもう一つ、1番の歌詞の中に It'll rain a sunny day とありますが、ここでは sunny day の前に on だとか at だとかが無い為、a sunny day その物が雨のように降り注ぐという意味になるのかなと思われます。

 

 そうなると have you ever seen the rain の the rain は二つの意味が考えられます。一つは「自分の人生に降り続けている雨」、もう一つは「降り注ぐ日の光」です。全く別の意味になってしまいますね。
 前者の場合、雨は自分の人生の不遇や不幸といったものの比喩と思われます。そうなると「自分のような不遇な人生を、あんた少しでも味わったことあるのかい」という、自分の人生を拗ねた言葉、あるいは「自分のような人生を、あんたも少しは味わうことはあるのかい」という、ちょっとネガティブな救いを求める意味になるのではないかなと思います。
 そして後者の場合、「自分の人生に晴れ渡った日など来た覚えがないが、あんたにはそんな日はあったかい」という内容になり、これだと恐らく、いつか自分の人生にも射す光があることを信じたいという心情の表れとなるでしょうね。

 

 どの解釈が正解ということは無いでしょうが、個人的には後者で捉えたいかなと思っています。いっそ1番が後者、2番が前者と、途中で意味を変えて捉えても面白いかもしれませんね。聴く時々の状況で解釈を変えて聴いてみてはいかがでしょう。

 

 さて、この曲は クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(Creedence Clearwater Revival)によって、1970年にリリースされた曲で、アルバム「Pendulum」に収録されています。以前、ブログのコメントでこの曲を教えて頂き、少し遅くなりましたが、今回訳してみる運びとなりました。


Creedence Clearwater Revival: Have You Ever Seen The Rain?

 

 昔の曲は、歌詞の捉え方が曖昧である分、自分なりに解釈して自分だけの曲として聴くことができて良いですね。

 

訳、言葉について

 it's been comin' ですが、こう書くと「ある時から来初めて、今もまだ来ている最中」という捉え方になるので、結果として、まだここには辿り着いていない(けれど向かってきてはいる)ということになります。

 

 文中にも書きましたが、rain は「雨が降る」という意味の他に「雨のように降る」「雨のように降らせる」という比喩の動詞として使用できます。It'll rain a sunny day の場合 a sunny day を雨のように降らせる…ということになるのかなと思います。

 

 come down on ~ は、「~にふいに襲い掛かる」という意味になります。

Castle On The Hill / Ed Sheeran

Castle On The Hill / Ed Sheeran

 

Lyrics&訳

When I was six years old I broke my leg

I was running from my brother and his friends

Tasted the sweet perfume of the mountain grass as I rolled down

I was younger then, take me back to when I

 

6つのときか。足の骨を折ったっけな

兄貴と、兄貴の友達らとで追いかけっこしててさ

それで転んだ。山肌の草の良い匂いがなんとも言えなかったな

幼かった。あの頃に戻れないか。俺が

 

Found my heart and broke it here

Made friends and lost them through the years

And I've not seen the roaring fields in so long, I know I've grown

I can't wait to go home

 

自分の気持ちに気付き、壊したここに

友達を作っちゃ別れてを年中繰り返していた頃に

世界が輝いていたのはいつまでだったか。ああ、大人になっちまったよな

戻りたくてたまらない

 

I'm on my way

Driving at 90 down those country lanes

Singing to "Tiny Dancer"

And I miss the way you make me feel, and it's real

We watched the sunset over the castle on the hill

 

今、俺はあの

時速90マイルで、故郷の道へ

タイニー・ダンサーを口ずさみながら

忘れられない。皆との日々が。幻じゃない

皆で見たあの、丘の城に沈む夕陽は

 

Fifteen years old and smoking hand-rolled cigarettes

Running from the law through the backfields and getting drunk with my friends

Had my first kiss on a Friday night, I don't reckon that I did it right

I was younger then, take me back to when

 

15の頃。手巻きの煙草に手を出した

裏路地使ってポリから逃げちゃ、皆とつるんで酔っ払ってた

ファーストキスは金曜の夜。今思えば、遊び半分だったな

若かったな。あの頃に戻れないか

 

We found weekend jobs, when we got paid

We'd buy cheap spirits and drink them straight

Me and my friends have not thrown up in so long, oh how we've grown

I can't wait to go home

 

週末のバイトを皆で探して、小銭を稼いで

安酒買っちゃ、割りもせず飲んだ

どいつも吐くまで飲まなくなってどれほど経った。なんて様だよ

戻りたくてたまらない

 

I'm on my way

Driving at 90 down those country lanes

Singing to "Tiny Dancer"

And I miss the way you make me feel, and it's real

We watched the sunset over the castle on the hill

Over the castle on the hill

Over the castle on the hill

 

今、俺はあの

時速90マイルで、故郷の道へ

タイニー・ダンサーを口ずさみながら

忘れられない。皆との日々が。そして嘘じゃない

皆で見たあの、丘の城に沈む夕陽は

そう、見てたんだ。あの丘の城に

沈む夕陽を

 

One friend left to sell clothes

One works down by the coast

One had two kids but lives alone

One's brother overdosed

One's already on his second wife

One's just barely getting by

But these people raised me

And I can't wait to go home

 

アイツは服で生きて行くと去り

アイツは海の近くで働いている

アイツは子供が二人いた。今は独り

アイツの兄貴は薬に溺れて

アイツの嫁は既に二人目

アイツはその日暮らしがやっと

だが、奴らがあって今の俺が

戻りたくて、たまらない

 

And I'm on my way

I still remember these old country lanes

When we did not know the answers

And I miss the way you make me feel, it's real

We watched the sunset over the castle on the hill

Over the castle on the hill

Over the castle on the hill

 

今、俺はこの

まだ覚えている、故郷の道に。あの頃の道に

こんな答えを知らずにいた日の

忘れられない。皆との日々が。嘘なわけない

皆で見たあの、丘の城に沈む夕陽は

そう、お前達と見た

あの丘の城に沈む夕陽は

 

この曲について

 かつて過ごした日々を振り返り、その思い出を噛みしめる曲です。曲調がとても軽快なので、青春時代の眩しい思い出に溢れた曲かなと最初は思えますが、この曲の主題はそこには有りません。

 

 1番では、6歳の頃の想い出が語られます。山の草原で、兄弟とその友達とで追いかけっこをしていた時、転んで足を折ってしまったようですね。しかし、覚えているのは痛みでは無く、顔が地面に急接近したことで感じられた草花の匂いだったと言うところが、なんとも瑞々しく幸せだった時間に見えますね。しかしその後で、そんな純朴さは失われ、気軽に友達を作って別れてを繰り返しているうちに、いつしか世界がそんな風に輝いては見えなくなってしまったことに想いを馳せています。
 そして、呟くように I've grown と続きます。単純に訳せば「私は成長した」ですが、これは現在完了形なので「自分が成長した結果が今ここにある」というようなニュアンスになります。つまり、『世界が活き活きとした物に見えなくなってしまったこと』=『自分が成長した結果』ということになり、これは、日本語で言うところの「成長してしまった」というニュアンスを出していると思われます。そして、その頃に戻りたいと願います。

 

 続く2番では、15歳の頃の、ちょっと悪い遊びを覚え始めた頃が語られます。仲間とつるんで手作りの煙草を吸って、酒を飲んで、警察を上手く捲いて、軽い気持ちでファーストキスを済ませて……所謂「バカをやってた頃」っていう奴でしょうね。これはこれで青春らしい、良い思い出です。そして、ここでもこの主人公はこの頃に戻りたいと願っています。

 

 今、この主人公がしきりにそのように願っているその理由の片鱗は、ブリッジ部分で明らかになります。自分の眩しい想い出を彩る、同じ日々を過ごした友人達。そんな彼らの今はどうか。
 ごく普通に仕事を始めた者もいれば、その為に遠く離れてしまった者もいます。そして一方では、自分の子供と一緒に過ごすことが叶わなくなった者もいれば、兄弟が心を病んでしまった者、愛が永遠では無かった者、生活すらままならない者……と、彼らを待ち受けていたものは、呆れるほど現実的過ぎる現実でした。ですが、自分が今現在の自分に至るまでには、そんな彼らは確かにかつて大切な存在として傍に在った筈なのです。

 

 この主人公はサビの部分で、故郷の思い出の道を目指して車を飛ばしており、三回目のサビでようやくその思い出の地に降り立ちます。恐らくですが、自分の記憶に有るどれも素晴らしく大切な過去と、無情な現実を叩きつけられた現在とのギャップに耐えられなくなりそうだったのでしょうね。そして、これも恐らくですが、そんな自分の大事な思い出は、実は夢や幻の類だったのではと思ってしまったのではないかなと。
 この主人公は、そんな疑念を打ち払う為、自分の過去は確かにかつての現実だったと確認しようとしているのだと思われます。そして、いつかの仲間達と見た景色が今も同じであれば、それで確信できると考えたのではないかなと。Castle on the hill (丘の上の城) は、自分の思い出の景色と言うよりは、大切な思い出達がどれも嘘でないことの証明なのでしょうね。

 

 さて、この曲は今をときめくシンガーソングライター、エド・シーラン(Ed Sheeran)によって2017年にリリースされた曲で、アルバム「÷(Divide)」に収録されています。メロディで興味を持って、歌詞を読んで更に好きになる……ということは良くあるのですが、この曲は更に好きになると言うより、一気にのめり込むといった感じでした。30代、40代を迎えられた方々には、是非歌詞良くイメージして聴いて貰いたい曲だなと思います。

 


Ed Sheeran - Castle On The Hill [Official Video]

訳、言葉について

 roaring fields は、直訳すると「吠える世界」となりますが、roar は「賑やか」とか「活力のある」いうような意味で使うこともできるので、「活き活きとした世界」「色鮮やかな世界」のような表現がこの曲においては近いのかなと思います。

 

 driving at 90 の 90 は、時速90マイル(時速約144キロ)のことと思われます。この曲をリリース後、エドは故郷のフラムリンガムに、この曲が収録されたアルバム Divide のジャケットをイメージした安全運転の看板を寄贈したようです。エド本人は、そんなにスピードを出すタイプではないそうで(笑)

 

 running from the law の the law は、普通に訳せば「法律」ですが、口語的に「警察」の意味で使うことができるそうで、この曲では後者かなと思われます。

 

 Tiny Dancer は、エルトン・ジョン(Elton John)がリリースした曲のタイトルと思われます。

 

 reckon は、「~を計算する」「~を推算する」という言葉ですが、そこから「~だと思う」のようにも使う言葉のようです。イギリス英語では I think ~「~と考える」と同じ用法で I reckon ~ という形で使うそうです。

 

 weekend job は、「週末の仕事」……日本で言うところの「アルバイト」という言葉に置き換えて良いかと思います。英語では「アルバイト」のようなざっくりとした雇用形態のくくりは無く、part time、full time といった感じで働く時間で雇用形態を区別するようです。

 

 overdose は、日本でも「OD」ということが有りますが、薬の過剰摂取のことです。主に、精神を病んだ人が精神安定剤などを規定容量以上に(大抵は極端な量で)摂取する行動を指します。

My Favorite Things / Sound Of Music

My Favorite Things / Sound Of Music

 

Lyrics&訳

Raindrops on roses and whiskers on kittens

Bright copper kettles and warm woolen mittens

Brown paper packages tied up with strings

These are a few of my favorite things

 

バラに降る雨、猫のおひげ

ピカピカ光る銅の薬缶に、とてもあったか毛糸のミトン

茶色の紙で、包んで結んで

ささやかだけど、お気に入り

 

Cream colored ponies and crisp apple strudels

Door bells and sleigh bells and  with noodles

Wild geese that fly with the moon on their wings

These are a few of my favorite things

 

鳥の子色したお馬さん、さっくりリンゴのシュトルデル

扉のベルにそりのベル、ヌードルを添えたシュニッツェル

その両翼で月を飛ぶガチョウ

数少ないけど、お気に入り

 

Girls in white dresses with blue satin sashes

Snowflakes that stay on my nose and eyelashes

Silver white winters that melt into springs

These are a few of my favorite things

 

青いサテンの帯を結んだ、白いドレスの女の子達

まつ毛とお鼻の上に残った、小さな雪のかけら達

冬の白銀に染まったものは、春に向かって溶けてゆく

選りすぐった、お気に入り

 

When the dog bites, when the bee stings

When I'm feeling sad

I simply remember my favorite things

And then I don't feel so bad

 

犬に噛みつかれたとしても、蜂に刺されてしまっても

哀しい気持ちになったとしても

こんな物達を思い出すの

すると気持ちも落ち着くの

 

この曲について

 自分の大好きな物についてを並べた歌ですが、そのどれもがとても素朴ですね。日々の小さなことを愛おしがる、可愛らしさと慎ましさのようなものが見えてくる気がします。

 

 キーフレーズとなる These are a few of my favorite things (これらは、数少ない私の好きな物達)は、この素朴な雰囲気をそのまま汲み取って、そんなに大それたものは望んでいないといった、奥ゆかしい雰囲気を汲み取るのが自然かと思います。が、一握りの本当に好きと言えるものを選りすぐった為、数はそんなに多くないと捉えても良いような気もします。そうすると、最後に描かれている、「どんなことがあってもこれらを思い出すことで元気になれる」という部分が、より強い想いとして捉えられるのではないかなと思います。

 

 さて、この曲は皆さんお馴染みのミュージカル、サウンド・オブ・ミュージック (Sound Of Music) に登場する一曲で、初出は1959年となります。マリア先生が、雷を怖がる子供達をなだめる為に一緒のベッドで歌った訳ですが、歌詞を見る限り、雷なんて好きな物を思い出していれば忘れてしまうでしょうと言っているのでしょうね。

The Sound of Music (3/5) Movie CLIP - My Favorite Things (1965) HD



 そして何と言っても、この曲を聴いた時には皆さんの頭の中に「そうだ、京都、行こう」のキャッチフレーズがパッと浮かぶでしょうね。国内では、JR東海のキャンペーン曲として、長く使用されています。

 

 また、 glee でもこの曲はクリスマスの回で歌われています。何故この曲がクリスマスで歌われたのかは良く分かっていなかったのですが、毛糸のミトンや雪の欠片など、冬を思い出させるものが多い為、一般的にクリスマスソングとしても良く歌われているそうです。

GLEE - My Favorite Things (Full Performance) HD

訳、言葉について

 whisker は、髭のことです。髭と言うと beard を思い出される方も多いかと思いますが、beard は「あご髭」であるのに対し、whisker は「ほお髭」を表すそうです。

 

 strudel は、パイ生地の中に具を詰めて焼いたものです。曲中にもあるリンゴを初め、ドライフルーツやナッツを詰めて焼いたものは、クリスマスに食べられるそうです。

 

 schnitzel は、主に牛肉をカツレツにした料理のことのようです。 noodle with… となっていますが、このnoodleはパスタか何かかなと思われます。

4'33" / John Milton Cage Jr.

4'33

 

Lyrics&訳

                                       

                                   

                                       

                              

 

               

            

              

            

 

                                            

                                                      

                                         

                                                  

 

                    

                   

                   

                      

 

                                                

                                            

                                     

                                           

 

                   

                 

             

                  

 

                                                        

                                              

                                                      

                                            

 

                   

                   

                  

                     

 

                                           

                                    

                                        

                             

 

              

              

         

              

 

                                           

                                    

                                       

                                        

 

 

              

               

               

                   

 

                                        

                            

                                 

                                           

 

                  

             

               

                     

 

                                             

                                   

                                        

                       

 

            

          

              

           

 

この曲について

                                                 

                                                 

                                  

 

                                                 

                                                 

                                       
                                                 

                                                 

 

                  

                                        

 

訳、言葉について

             

                                         

 

                     

                                    

 

            

 

※本日は四月バカです

プロフィール

笹森茂樹

カテゴリ
関連アーティスト検索
検索